2012年2月


     
火力向け石油が倍増
 (2月29日付)
 
 
電気事業連合会がまとめた電力10社の2011年度(11年4月~12年3月)の発電用燃料調達量によると石油系燃料(C重油、原油など)は、今年度計画比1,200万キロリットル増の2,400万キロリットルと、約2倍に達する見込みであることがわかった。全発電量に占める火力発電の割合は震災前の約5割から現状で7割超えまで上昇している。原子力発電所事故によって3割弱を占めていた原発が次々に停止に追い込まれ、1割弱にまで減少するなど、厳しい電力需給のなかで石油が日本の電源の“最後の砦”を死守している。
 石油の調達量の推移を見ると7年度は2,323万キロリットルだったが、原油高騰の影響を受けてその後は下落傾向をたどり9年度には1,000万キロリットルの大台を割り込んだ。10年度は1,100万キロリットルに戻したものの11年度の当初計画では1,200万キロリットルの低水準を予測していた。
 しかし原発事故によって全国各地の原発が定期点検入り後に次々に停止に追い込まれている。必要電力を確保するため電力各社は既存の火力発電所の稼働率を高める一方、老朽・休止中の発電所まで立ち上げるなどして電力供給の確保に奔走。元売各社もこれら電力会社の燃料供給要請に答えてきた。
 LNG調達量も、今年度は計画比1,700万トン増の5,300万トンと約5割増となる見込み。



 
  
     
2011年家計調査 数量・支出額とも灯油「一人勝ち」
 (2月27日付)
 
 
総務省が発表した2人以上世帯の2011年家計統計(ガソリン関連は既報)によるホームエネルギー支出状況によると、ここのところ劣勢が続いていた灯油利用が増加し電気やガスに対して「一人勝ち」という数字が判明した。東日本大震災以降の節電影響で電気が前年比で激減、ガスも微減を記録する中で、灯油は数量面で平均2.4リットル増の251.2リットルとなった。13.4円高という平均単価の上昇が反映された支出額では、3,543円増の平均2万1,619円を記録、他のホームエネルギーが金額でも少額となる中で「灯油復権」の第一歩を記した。
 同調査では一般ユーザー世帯のガソリンの消費量減少(6%減)が際立ったが、ホームエネルギー別の支出状況(下表参照)によると11年は灯油の復権の香りが色濃く出ている。
 エネルギー別で苦戦したのは電気で、特に深夜電力の減少が際立っている。総務省は「震災以降の計画停電や使用制限令に加え節電意識の高まりにより4月以降金額・数量ともに9ヵ月連続で減少した」としており、オール電化攻勢が弱まるとともに灯油の給湯需要を侵食してきた深夜電力の位置付けに。明らかに変化が出ている。
 深夜電力利用は利用世帯(1万世帯当たり)は増加の一途をたどっていたが、11年は前年比62世帯減の468世帯に減少した。
 数量・支出額ともに一人勝ちの様相となった灯油だが方向性は決して安泰ではない。まず、競合エネルギーが大震災影響で供給面で大きな制約を受け、これを灯油が代替した可能性が高いことがあげられる。経産省統計では、11年の灯油内需は4.5%減とガソリン以上に市場が縮小しており、特に高価格の現状では産業向け分野でのガスに対しての劣勢は避けられない見通しだ。
 家庭向けでも灯油の利用世帯は38世帯減の2,122世帯(利用率21.22%)と漸減が続いており利用世帯が増えているわけではない。県庁所在地と政令指定都市の計51都市別状況(ぜんせきweb参照)でも全般的に西日本の増加が目立っているが、関東を含む寒冷地での拡大は見られない。
 依然として大きな制約を受ける電気に対して、原油高の中ではガスの攻勢が予見できるだけに灯油復権のカギはその主戦場となる給湯や産業ボイラー向け需要の領域死守・拡大に向ける必要がありそうだ。
 LNG調達量も今年度は計画比1,700万トン増の5,300万トンと約5割増となる見込み。



 
  
     
東大・エネルギー政策討論会 化石燃料の重要性を強調
 (2月24日付)
 
 
東京大学・政策ビジョン研究センターは2月21日に都内で内外の有識者を招きパネルデスカッション「新しい時代のエネルギー政策構築に向けて」を開催した(写真)。IEA(国際エネルギー機関)のファティ・ビロル首席エコノミストの基調講演の後、前事務局長の田中伸男日本エネルギー経済研究所特別顧問など、エネルギーと国際法の専門家4氏が震災・福島原発事故後の日本のエネルギー政策のあり方について意見交換した。
 田中氏は「エネルギー問題は再生可能エネルギーは別にして、限られた資源を取り合うこと。いかに自分が必要なエネルギーをとってくるかにかかっている。これがエネルギー安全保障の基本問題である。これからも化石燃料依存は続く。IEAの発表でも81%が化石燃料であり、2035年でも75%を占めると予測している。どうしても化石燃料のセキュリティーを忘れることはできない」と石油を中心とした化石燃料の重要性を強調した。
 核兵器開発疑惑を巡って緊張感が高まるイラン情勢について、「ホルムズ海峡から日本に輸入される原油の80%、ガスは20%を占める。原油の備蓄はあるがガスはほとんどないに等しい。いまこの状態で原発が再稼働しない状況で海峡が封鎖されると日本は大変になる」と強調。「石油は来ない、ガスも来ない。これはパニック以上の大きな問題になる可能性がある。大地震は千年に1回かもしれないが、イラン危機は千年に1回よりもかなり高い頻度で起こる可能性がある。それに政府が十分な努力・準備をしておかないといざ起こったときに日本経済は大変なことになる。再稼働問題は速やかに決定を出さないとエネルギーセキュリティー上の大きなリスクをはらむことになる」と、警鐘を鳴らした。



 
  
     
SS未来フォーラム・「水素エネルギー社会」テーマに研修
 (2月22日付)
 
 
全国の青年部で組織する全石連未来フォーラム(内芝知憲会長)は2月17日の定例会でJX日鉱日石エネルギーの岡崎肇取締役常務執行役員を講師に招き「水素エネルギー社会に向けて」と題する研修会を開催した。内芝会長は「日本は今後、こういう世の中になっていくのではないか、という水素をテーマに研修することにした」とあいさつ。岡崎氏は「水素は自然界では単身では存在しないが、いろいろな一次エネルギーから取ることができる。原料が山ほどあり供給安定性につながるのが非常に大きい。この水素を使う「家庭用燃料電池(エネファーム)」と「燃料電池自動車(FCV)」が水素エネルギー社会への入口」と水素社会の将来性を指摘した。講演要旨は次の通り。
 JXは09年に固体高分子型燃料電池(PEFC)、11年10月に固体酸化物型燃料電池(SOFC)を世界で初めて各一般販売を開始した。SOFCは発電効率が高いことから実際の家庭での省エネ効果が大きい。
 FCVは、トヨタ、日産、ホンダなど世界の自動車8社が15年に普及開始を宣言している。供給側では自動車、石油など民間13社共同で、15年に4大都市圏を中心とした国内市場への導入と、一般ユーザーへの販売開始を目指している。
 水素を供給する我々はなにをするのか。15~25年までの普及期間には安定・安価に供給できる形でスタートするため、製油所の既存設備を利用して水素を供給する。製油所では水素を大量に作っておりその製造能力から使用分を差し引くとFCV500万台分の「水素製造余力」がある。それをトレーラーで水素ステーションに供給する。
 SS側では一部のアイランドに水素供給の計量機を設置する。しかし日本の場合は規制見直しが必要となり、15年の水素ビジネスに必要な16項目の規制見直しを優先して取り組んでいる。水素保有量の上限撤廃や、水素とガソリンの並列設置を可能とする消防法改正などを進めている。
 今後、15年までのスケジュールは、水素ステーションの先行整備に対する投資判断は12年度末になる。
 その際、短期的なFCVの市場投入規模・地域の明確化、供給インフラ構築計画、補助金制度などまず普及戦略が確立されていることや、規制の見直しなどビジネス環境の整備は投資判断レベルに達していることなどが投資判断の条件となる。



水素社会の現状と課題について講演会を開催したSS未来フォーラム


あいさつする内芝会長

 
     
総務省・2011年世帯支出統計 ガソリン購入量6%減
 (2月22日付)
 
 
総務省が2月17日に発表した2人以上世帯の2011年家計統計によるとガソリン購入量は前年比6%減の平均507.6リットルとなった。特に被災地と首都圏での消費節約が顕著で、北陸や近畿大都市などでも減少率が高くなった。ただ、平均単価が12.3円高の140.36円(消費税込み)に上昇したことで、支出額は2,125円増えて7万1,252円となった。
 都道府県庁所在地と政令指定都市の計51市別(下表参照)で、ガソリン購入量の最多は11年も山口の874リットルで、最少も大阪の120.1リットルとなり、その格差は5.5倍から7.3倍へと拡大した。大都市部で消費節約が顕在化したことを反映したもので、特に被災地の3市(盛岡、仙台、福島)平均は前年比16.9%減、首都圏5市(さいたま、千葉、23区、横浜、川崎)平均は16.5%減となり、6%減の全国平均よりも消費節約の度合いが強く出る傾向が出ている。
 このほか京都、大阪、徳島、長崎の4市も15%を超える減少率となった。モニター世帯の入替・変化による特殊事情を反映した例も含まれるものと推計できるが、全般的にクルマ必需地域での数量は微減となる一方で、代替交通手段の豊富な大都市部での節約量が大きい。これは地方と都市での税負担格差と等しくなるものと言える。



 
  
     
火力発電シェア7割を突破
 (2月20日付)
 
 
電気事業連合会がまとめた電力会社10社の発受電電力量によると、福島原発事故による原子力発電量の減少を火力発電が代替することにより、発電量に占める火力の割合は震災前の約5割から現状で7割超まで上昇していることがわかった。3割弱を占めていた原発が次々に停止に追い込まれ1割弱にまで減少するなど、厳しい電力需給状況を浮き彫りにする結果となっている。一方で石油など化石燃料を原料とする火力がバックアップ電源として大きな役割を担うとともに分散型エネルギーとしての機動力を発揮している。
 電力需給における火力は、震災前の1月が54.4%、2月が50.3%と5割強のシェアだったのに対し、原子力は23.9%、26.7%と約4分の1のシェアを占めていた。しかし、震災による原発事故によって全国各地の原発が定期点検入りとともに次々に停止されている。
 これによって火力はバックアップ電源として昨年5月以降徐々にシェアを高め、冷房需要が一気に高まる8月には6割を突破、その後もシェアを高め続け寒波が襲来した12月には7割を超え、1月には73.7%にまで拡大した。一方で原子力は9月には1割を割り込み1月には4.3%にまでシェアを減らすなど水力と同程度まで落ち込んでいる。
 また、今年1月の火力発電における燃料実績(消費)は、震災前の前年1月と比較すると重油が2.2倍の163万キロリットル、原油も2.2倍の150万キロリットル、LNGが1.3倍の52万トンにまで急増している。原発再稼働の見通しがたたず4月には国内にある54基が全停止する可能性が出てきており、さらに火力への比重が高まることが見込まれている。



 
  
     
石油協会「1月SS版地域経済報告」業況やや浮上
 (2月20日付)
 
 
全国石油協会(持田勲会長)がまとめた「1月のSS版地域経済報告」によると、経営者が実感するSSの経営状況は全国平均が▲(マイナス)51となり、前回調査(11年10月期)から17ポイント良化した。震災以降落ち込んでいた石油製品需要がガソリンや灯油などを中心に、回復の兆しを見せていることが主因。ただマイナス幅はやや改善したものの日本銀行が発表する「企業短期経済観測調査(短観)」12月の「中小企業・非製造業」の業況判断が▲14(前回調査時は▲19)となっており、他業種との比較では依然厳しい経営実態にある。
 調査は47都道府県の地区信用保証委員会委員に委嘱された石油販売業者288社にアンケートを実施(回答率78.1%)。日銀短観を参考に業況判断で「良い」とする回答企業数から「悪い」企業数を差し引いて指数化(%)した。
 地区別に見ると経営状況が厳しいのは中国▲72を筆頭に、近畿▲63、中部と関東▲60の順となっている。関東だけが唯一、前回比で7ポイントマイナス幅が拡大、過当競争の激化などによって小売価格へのコスト転嫁が進まず深刻な経営状況に追い込まれていることが明らかとなった。一方で東北▲4、四国▲21、北海道▲29が前回比で良化が顕著に現れている。
 ガソリン販売量の動向は、全国平均が11ポイント縮小の▲53に良化。マイナス幅は依然大きいものの非常に厳しい状況がやや持ち直した傾向を示した。地区別では九州▲72、中部▲68、四国▲55の順となっているが、中部を除いて前回比で良化した。
 販売マージンも前回調査(▲63)から▲60にやや良化。近畿▲79、関東▲73、中国▲71、中部▲64と北海道を除きマイナスとなった。その原因について、「業転仕入れ値と系列仕入れ値の格差拡大」を訴える声が最も多く、元売の仕切政策への批判が多い。次いで「元売販売子会社や大型ホームセンターセルフなどの安売り」を挙げた。北海道は前回▲100と最悪だったが市況改善やコスト転嫁が進み29とプラスに転じた。



 
  
     
2011年9月末セルフSS数は8,532ヵ所
 (2月17日付)
 
 
石油情報センターがまとめた2011年9月末の全国セルフSS数は、3月末比で83ヵ所純増の8,532ヵ所となった。
 SS数の減少でセルフ率は22%に達し、市場での存在感は高まり続けている。4~9月の新規出店数は136ヵ所と00年第2四半期以来の低水準になった一方で、撤退数は53ヵ所にのぼり新規出店が鈍化し撤退が増えている。
 都道府県別では3月末比で純増は新潟(9ヵ所増)、熊本(7ヵ所増)、大阪(6ヵ所増)など28都道府県となったが、茨城と愛知が3ヵ所減、神奈川と福井が2ヵ所減、福島が1ヵ所減で、5県は純減となった。


 
  
     
政府、緊急時の供給対応に石油3法改正へ
 (2月15日付)
 
 
政府は2月10日、東日本大震災発生直後から被災地などを中心に発生した石油製品の供給支障問題などを教訓に災害時における石油製品の安定供給確保に向け石油備蓄法など関連する3つの法律の一部改正法案を閣議決定した。今回改正するのは、①石油備蓄法②石油需給適正化法③独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法(JOGMEC法)の3法。災害時における石油製品の供給不足に対処するため、地震など大規模災害の発生を見据えた平時からの石油供給体制の構築や資源開発に係る支援機能の集約化・整備などの措置を講じる。
 具体的には災害時における国内の被災地域などへの石油製品供給不足時にも備蓄石油を放出できるようにするとともに石油製品での国家備蓄を増強する。また一定規模以上の元売に対して、災害時に迅速かつ的確に石油製品需要に対応できる仕組みを備えた石油供給に関する共同計画の作成を義務付け、経済産業大臣が同計画に係る措置の実施を勧告できるようにする。共同計画の実施に向けては石油備蓄に関する知見を有するJOGMECによる援助なども行う。さらに、国家備蓄石油のうち石油製品の管理委託先をJOGMECから民間石油会社に変更し各社の流通在庫に組み込むことで、製品備蓄の迅速かつ機動的な運用を目指す。備蓄する油種はガソリン、灯・軽油、A重油の4油種で、それぞれ4日間程度を想定。来年度は1日分を予算措置する計画で数年かけて積み増していく方針。
 加えて、緊急時の石油製品安定供給体制の確保に向けて全石連が提言した「緊急時石油流通円滑化法」の趣旨を踏まえ、改正備蓄法において緊急重点供給SSとしての中核SS、地域における情報収集拠点としての石油組合を明確に位置付け、迅速かつ円滑な災害・応急対策がとれるよう、SS・石油組合・国という一連の情報収集・連絡体制を整備する。
 このほか、産業・貿易の振興を目的に投資する産投出資を活用し、JOGMECの資源開発に係る支援機能を一層整備するとともに、石炭及び地熱に係る資源開発業務をNEDOから移管する。

 
   
元売系列SS数は年4%減
 (2月8日付)
 
 
2011年12月末の元売系列SS数は2万8,119ヵ所となり、前年比1,167ヵ所の減少を記録した。年間の減少率は4.0%に達したが、10年の減少率(4.6%)に対しては0.6%低下した。
 11年も年間で1千ヵ所を越える系列SSが消失したことになる。今後も消防法省令改正による老朽化タンクの規制強化に加えガソリンの国内需要の減少が本格化し始めており、SS経営は一段と厳しさを増している。さらに、EMグループの国内政策が変化することによる影響など、減少の際加速について注視が必要な状況といえる。系列別SS数で最も減少率の高いのがEM系の5.5%減で、ついに4千ヵ所を割り込んだ。
 一方、元売社有SSは6,546ヵ所となり前年比で292ヵ所が減少した。年間減少率は4.3%となる。SS数全体と比べると、社有SSの減少率のほうが大きく、JX系の5.5%減、EMの5.2%減の順で減少率が高い結果となった。
 これに対して、系列セルフSS数は7,003ヵ所。前年比で46ヵ所増となり7千ヵ所を突破した。系列別ではキグナスとJX系の増加が目立つ一方で出光は純減を記録した。社有セルフ数は計3,549ヵ所となり、前年比37ヵ所減と減少に転じた。系列別ではJX系(前年比18ヵ所減)、コスモ系(8ヵ所減)、出光系(7ヵ所減)の減少が目立った。



 
  
     
次世代ガソリン車、HVと実走燃費は拮抗
 (2月8日付)
 
 
次世代ガソリン・ディーゼル車研究会(座長・村瀬英一九州大学大学院教授)は2月6日開いた第2回マスコミセミナーで「次世代ガソリン車の実走行燃費は低速・中速・高速の各公道走行パターンいずれもHVと拮抗した」などとする実験結果を公表した。また次世代ディーゼル車の黒煙汚染度は旧型ディーゼル車の100分の1にまで激減、騒音も同クラスのガソリン車と同レベルに下がるなど高い環境性能と燃費性能を両立したエコカーに変身している実情を紹介、“第3のエコカー”の有用性を訴えた。
 ガソリン車の実験では、マツダデミオ13スカイアクティブ(11年発売。10・15モード燃費30km)、同デミオ13C-V(07年。23km)、ホンダフィットハイブリッド(10年。30km)を比較。その結果、公道での低速走行燃費では次世代車21.4km、HV21.2km、既存車18km、中速ではHV25.7km、次世代車24.5km、既存車21.1km、高速ではHV22.1km、次世代車21.7km、既存車21.5kmを記録したなどと説明した。
 また今後の展望について、既存車の熱効率が30%程度なのに対し、モード燃費30kmの現行次世代車は40%程度で、次の目標として「現状技術の組み合わせと改良により45%程度・40kmも実現可能」との見方を改めて示した。
 一方、ディーゼル車の実験では近く発売予定のマツダCX-5スカイアクティブD、ランドローバーディフェンダー110TDI(96年型)、日産エクストレイル20S(11年型ガソリン車)を比較。その結果、次世代ディーゼル車の黒煙汚染度は旧型車の1/100で、同クラスのガソリン車をもやや下回り、車体前の騒音はアイドリング時にややガソリン車を上回ったものの、エンジン2,000回転・3,000回転ではやや下回ったなどと解説した。
 同研究会は今月下旬にも次世代ディーゼル車の燃費と走行性能を実証する1,000km走行試験を予定しているなど、引き続き内燃エンジン車の可能性を追求していくことにしている。


「1.3L次世代ガソリン車とHVの実走燃費は拮抗」との実験結果などを説明する村瀬座長

 
  
     
2011年灯油ストーブ販売台数前年比36%増
 (2月3日付)
 
 
経済産業省が発表した生産動態統計によると2011年(1~12月)の灯油ストーブの販売台数は前年比36%増の586万台と大幅な伸びを示した。06年(608万台)以来、5年ぶりの高い水準を示しており、震災による電力・ガスの供給途絶問題によって被災地をはじめ各地で暖房機器として災害に強く、利便性に優れ、エネルギー密度が高く、暖かい灯油ストーブへの“回帰”が進んだことが浮き彫りになった。
 月別に見ると、1~2月は寒さの影響で前年同期を上回る伸びを示したほか、3月には震災を契機に被災地を中心に販売台数が一気に増え、灯油の需要シーズン終盤で例年販売台数が落ち込む3月でも前年比3.1倍の14.5万台に増加。4月もその流れを引き継ぎ、5.7倍の7.7万台を記録した。
 寒さが緩んだことで5月は6千台に落ち込んだものの、6月以降は原発事故による電力需給のひっ迫や節電対策などから本格的な暖房シーズン前に灯油ストーブへの関心が高まった。家電量販店やホームセンターなどでもいち早く灯油ストーブの品揃えを強化するなど、6月は1.8倍の9.5万台、厳しい残暑が残る8月が1.9倍の39.8万台、9月も1.7倍の85.6万台、10月も1.3倍の105.6万台と好調に推移した。
 11月には6ヵ月ぶりに前年を下回り114万台に落ち込んだが12月は寒さの影響で1.4倍となる134.1万台と需要が盛り返した。




 
  
     
東燃ゼネラル・EMジャパン子会社化
 (2月1日付)
 
 
東燃ゼネラル石油はこの6月に同社株式の50.5%を保有する親会社エクソンモービル有限会社の持分の99%を3,020億円で取得すると発表するとともに、1月30日に都内で記者会見を開催した。
 それによると、EM有限会社の持分取得に先立ち6月までに東燃ゼネラルの株式8千万株をEMグループ会社に譲渡、EM有限会社が保有する東燃ゼネラルの株式300万株はEMグループ以外の第三者に売却する予定。
 この結果、6月の新体制(図参照)では東燃ゼネラルへのEMグループの株保有率は現行の50.5%から22%まで低下し支配株主から主要株主という立場になる。またEM有限会社の約2億株については、議決権のない「いわゆる金庫株」扱いとなる。一方EM有限会社は東燃ゼネラルの子会社化し、EMグループの持分は1%になるほか有限会社から合同会社に移行し商号も変更する。
 記者会見には米国EMコーポレーションのシャーマン・グラス副社長、東燃ゼネラルの武藤潤代表取締役常務取締役、EMジャパングループのP・Pデューコム代表の経営陣が出席。「新しい提携のもと東燃ゼネラルの意思決定は日本で完結する。日本のビジネスを1つの組織としてオペーレーションしていく」としたうえで、SSブランドについてはグラス副社長が「エッソ、モービルのブランド独占使用権は最低10年は維持したいと考えている」と述べた。
 武藤常務が精製事業などに対する質問に対して「迅速な意思決定ができる体制になった。精製部門は同業他社に先駆けた合理化策を実施してきた。アジアの中でも競争力が持てるよう今後も尽力する。川崎工場のコンビナート化については他社との連携が必要となるが、両社に利点があれば実施したい。極東石油工業は三井石油との合弁であり、真摯に検討を重ねていきたい」などと説明した。