2012年3月


     
コスモ・新社長に森川副社長
 (3月30日付)
 
 
コスモ石油は3月27日、役員人事に関する記者会見で、木村彌一社長の代表取締役会長就任と森川桂造現副社長の代表取締役社長就任を発表した。岡部敬一郎現会長は取締役名誉会長に就任する。6月下旬の株主総会と取締役会で正式決定する。
 森川副社長は「この8年間に木村社長が築いたコアビジネスの石油精製・販売、成長分野である原油開発、石油化学そして環境ビジネスなど、これらの収益基盤、礎をしっかりと継承し強化して収益に結び付けていくことが使命。コスモグループが社会から信頼され愛され、持続的な成長・発展を遂げられる会社となるべく、全役員・社員と一緒になって全力を尽くしたい」と豊富を語った。
 質疑で森川副社長は、高度化法への対応について「中期経営計画が最終年度を迎える2012年度中になんらかの対応を打ち出す」と述べ、社長就任後に取り組むべき最初の課題に「千葉製油所の再生・復興」を挙げた。今後の業界展望については「需要の減少は避けられない。ただ毎年数%減っても、残る90数%の安定需要はあるということ。20年でも一次エネルギーの主流であることに変わりはない。減少する数量見合いで、マージンを良化させていけば対応できると思う。まだまだ競争体質の強い業界だが、徐々に適正生産、適正販売に向かっていければと思う」と語った。


新社長就任が内定した森川副社長(左)と木村社長
 
  
     
全石連・AIJ問題民主ヒアリングで国による救済要望
 (3月23日付)
 
 
全石連は3月22日、AIJ問題などを検討する民主党の合同部門会議(大久保勉座長)に出席し、石油厚生年金の被害状況を説明。現行の基金制度の不備を訴え国による救済策の実施を要望した。
 全石連の河本博隆副会長・専務理事は「我々は今回の年金基金問題は行政の不作為だと考えている。背景には社保庁OBのネットワークの存在があるといわれており、こうした中で中小企業に判断できる情報が提供されず結果的にこういう事態が起きた」と説明。
 今後の対策として「単なる分割返済では無理。解散するについても石油だけで605億円が必要だ。ついては厚生年金保険法の第179条第5項の『その事業の状況によりその事業の継続が困難であると認めるとき』の規定に基づいて、厚生労働大臣による解散命令を適用していただきたい。さらに制度設計そのものに無理があったものであり、解散に伴う不足金については国の公的資金による救済をお願いしたい」と求めた。
 総務部会長でもある早山康之副会長は「厚労省に解散のお願いをしたが、加入者の3分の2が赤字でなければ認めないとの返事だった。中小企業はなんとか黒字を出す努力をしている中で赤字でなければ認めないというのは、中小企業は死ねということかと憤って帰ってきた」と新潟厚生年金の事例を紹介。
 さらに「当時与党の自民党幹部に相談し、これは制度設計のミス。早急に見直さなければならないとの回答だったが、結果的に未だ何の対策も講じられていない」と経緯を紹介した。
 これに対し蓮舫議員は「国の不作為があるとの指摘だが、基金には善管注意義務と忠実義務がある。しかも公金を預かるためそれを信託する際に受託の義務が生じるはず」と指摘。さらに「石油の18基金にはどれだけのOBが天下りしているのか、自ら望んで受け入れたのか押し付けられたのか」と質問した。
 早山副会長は「社保庁以外の金融関係から人を入れて改革をしようとしたが金融機関側が敬遠したために社保庁から受け入れざるを得なかった」と説明した。また、森洋副会長は「神奈川の石油厚生年金では分散運用や頻繁なチェックによって今でも積立金不足になっていないが、それだけ厳密運用をしてもAIJに引っかかっている」と述べ、委託運用の困難さを強調した。
 加入員からの批判や不安の声については國安教善年金問題WG座長が「対象となる厚生年金の加入者からは大変な苦情が来ている。各地からしっかり対応してほしいという要望も日増しに強くなっている」と紹介した。
 階猛議員からは「基金をばらばらでなく、全国一本化していれば規模の利益やコストダウンができたのではないか。運用が良かった時代もあるかもしれないが、損した時にだけ国に支援を求めるのは国民の理解を得にくい」との指摘もあった。


民主党ヒアリングで実情を説明する全石連幹部(左から早山副会長、河本副会長専務、國安WG座長、森副会長)
 
  
     
全石連・新年度事業計画・予算案を了承
 (3月14日付)
 
 
全石連(関正夫会長)は3月7日開いた理事会で、6月7日に松山市で開催する総会に上程する新年度事業計画案並びに同収支予算案を了承した。震災後の石油製品のサプライチェーンの維持・強化に向けた災害対応型中核給油所事業の的確な推進など、安定供給を支えるSSの健全経営確立の支援や生き残り策の検討などを進めていく。また、需要減少下における新たな収益確保策や、石油製品の需要拡大策の検討を行っていく。
 事業計画案では、経営革新支援事業として、SSの次世代化促進に係る研究や次世代化に向けた人材育成支援に取り組む。流通適正化対策では、石油サプライチェーンの最前線で安定供給を担うSSの健全な発展に向けた経営支援のあり方や、需要減少下における収益確保に向けた新規事業への取り組み支援などを行う。また、業転価格と系列仕切価格の格差が顕在化し市場混乱拡大の元凶となっていることから、卸価格決定方式の検証なども進める。
 流通環境整備対策では、震災による供給支障問題によって浮き彫りとなった安定供給体制整備に向けて“脱石油”政策を見直し、他のエネルギー源とのベストミックスを図っていくなど、国のエネルギー政策に対する販売業界の立場からの提言を積極的に行う。さらに石油サプライチェーンの維持・強化に向けて、災害対応型中核SSの整備や需要拡大策の検討なども進めていく。
 共同事業関係では、各種共済制度の安定運営に向けた掛金体系の検討や、未加入者への積極的な提案の推進など、普及・加入促進を図っていく。また、組合事業利用者を対象に中型生命への加入を提案していくほか、官公需共同受注に係る賠償リスクに備える保険商品の設計を検討していく。共同購買事業では、整備用品や防犯・災害対応用品などの新規斡旋商品の開発を進めていくほか、機関紙「ぜんせき」を活用し販売促進を強化する。農林漁業用重油事業では、安定供給対策や用途確認の増強を図っていく。

 
  
     
経産省に東電の電力値上げ見直しを要請
 (3月14日付)
 
 
全石連(関正夫会長)は3月13日、関東支部(森洋支部長)との連名で、経済産業省の枝野幸男大臣に対し、東京電力の電力料金値上げの見直しを要望した。石油販売業界では震災以降の全国的な電力需給のひっ迫に対し、厳しい過当競争市場の中で徹底した節電に取り組んできた。この日、河本博隆副会長・専務理事が経産省を訪れ、東電による大幅な電力料金値上げが行われた場合、中小零細業者が大勢を占める石油販売業界の経営存続が危ぶまれ石油製品の安定供給に支障を来たす恐れが出てくるとして強く再考を訴えた。
 石油販売業界は近年の厳しい販売競争下でコストの削減や吸収に努め、低廉な石油製品の安定供給に力を注いできた。また昨年の東日本大震災と東電の福島原子力発電所事故に端を発する東北・関東地方での電力供給不足は深刻な問題となり、石油販売業界でも政府・東電からの計画停電や夏場の節電要請などに応え懸命な節電に取り組んだ。
 しかし、東電による電力料金値上げが一方的に発表されるなど、組合員から強い不満が高まっている。電力使用契約締結に当たってはユーザー側に電力供給に対する実質的な選択権はない。このため東電が仮に値上げを実施した場合、震災時に電力やガスなどの系統エネルギーが寸断される中で、「被災地を中心に安定供給に尽力したSSの経営に深刻な影響を及ぼし石油製品供給に支障を来たしかねない」と警鐘を鳴らす。
 昨年夏には政府・東電などからの節電要請に対し、設備機器の使用抑制や営業時間の短縮・変更、さらに「極力電灯などを点灯せずに薄暗い中で営業を続けた状況を考えれば、これ以上の節電は困難」と指摘。先ごろ東電が発表した節電への協力を促す割引料金プランは「到底採用できない」とも訴える。

 
  
     
国交省事務トップに1,000円高速復活要望
 (3月14日付)
 
 
全石連の関正夫会長、河本博隆副会長・専務理事、西謙二石油協会副会長は3月8日、国土交通省の宿利正史事務次官を訪問し高速道路料金の土日祝日上限1千円制度の復活や、3月末で終了する東北地区内の高速料金無料化制度の継続について要望した。
 昨年6月まで実施された高速料金の休日上限1千円制度によって交通量が増え、石油製品の需要増に繋がったと見られることから、全石連は需要拡大に向けた取り組みの一環として同制度の復活を要望している。この日は高速道路を所管する国交省の事務トップに対して正式に要請したもの。

宿利事務次官(左から2人め)に要望する関会長(左)ら
 
  
 
「クレカ問題」で元売歴訪し6事項要望
 (3月7日付)
 
 
全石連経営部会(中村彰一郎部会長)が元売歴訪をスタートした。先ごろまとめた『元売クレジットカード研究ワーキンググループ報告書』(既報)を主要元売に提示するため、3月1日にコスモ石油、2日に出光興産、エクソンモービル、昭和シェル石油の3社を訪問し、原油高騰の中SS経営への負担が増すクレジットカード手数料の低減など6つの要望事項を訴えた。歴訪には中村部会長のほか、宇佐美三郎副部会長、三角清一WG委員長、四十物祐吉、松田好民、平井博武、岡部憲治委員が各同行した。
 元売各社はそれぞれの販売戦略に基づきカードに対する考え方を返答。
 コスモの小林久志取締役常務執行役員が「大変貴重なご意見や資料を頂き有難く思う。今後は消費増税の問題もあり、手数料負担はクローズアップされる可能性もある。また、全体的な主旨は理解できるが競争戦略に関わる事であり、個別機能については系列特約店に対して真摯に対応していきたい」と述べた。
 出光では松井弘志執行役員販売部長が「指摘は理解できる。低マージン下、手数料負担は厳しい。それらを踏まえ当社も小売価格の水準に連動して手数料が変動する制度を取り入れた。消費増税の問題も今後大きい。ただ手数料水準は個別のことでそれぞれ形態も異なる。また個人情報の取り扱いも踏まえて対応する必要がある」と返答した。
 また、EMでは今澤豊文取締役企画戦略統括部長兼小売統括副部長が「手数料負担の低減はさまざま工夫しながら取り組んでいるが、これからも継続的に努力する。低マージンの中、負担は大きい一方クレジットカードの取り扱いは今後さらに広がる可能性が高い。ただ基本的なところで国内カード会社の経営方針などに関する問題もあると考える。ご提案は今後の参考にしていきたい」と述べた。
 昭和シェルの亀岡剛常務執行役員も「カードはそれぞれ得意分野があってよいとも考える。系列特約店に対してより良いしくみが提供できるよう今後も継続的に努力する。またそれができないような元売では勝ち残れないと考える。PBSSなどとの競争関係上においてもカード戦略は系列SSに対してメリットを提供できる政策の1つと考えている」と答えた。






訪問順に写真上からコスモ、出光、昭シェル
 
  
     
共同事業部会・斡旋商品の年度末特別セール実施へ
 (3月5日付)
 
 
全石連共同事業部会(根本一彌部会長)は3月1日、石油会館で会合を開き洗車用タオルなど斡旋商品から選抜した10商品の「年度末特別セール」を3月中に実施し、共同購買事業の利用促進を図ることを決めた。年度末に特別セールを実施するのは初めての試み。また、斡旋保険商品の1つ「土壌浄化保険」の加入者に向け、消防法令の順守に係る注意を行うことを確認した。
 「年度末特別セール」は、組合員への日頃の利用への感謝とさらなる利用促進を図ることを目的に実施することにしたもの。斡旋商品の中からまとめ買いに最適な資材・商品を中心に、洗車用タオルや節電効果の高いLEDなど10品目が対象。各メーカーの協力を得て斡旋価格からさらに4~13%引きの価格で提供する。セールのスタートは5日からで、商品にごとに16日もしくは30日の受注分まで実施する(詳細はHP内「共同事業Gの商品紹介」ページに)。
 一方、「SS土壌浄化保険」は、地下タンクの経年劣化による漏洩事故を補償することが最大の加入メリットだが、保険会社では消防法改正省令による経年地下タンクに対する規制強化を受け、法令順守の観点から、経過措置期限(13年1月31日)以降に、漏洩防止対策を講じていない地下タンクで生じた漏洩事故に対しては、保険金支払の対象外とすることとした。
 このため、12年度の加入更新手続きに際して、地下タンクの埋設年や消防法改正省令への対応状況などを確認するなど、加入者への注意喚起および、状況把握を行うこととしている。
 根本部会長は「保険に入っていて、いざという時に支払対象外などとならないよう、加入者への説明はしっかりと行わなければならない」と、加入者への情報提供や注意喚起を徹底して行う考えを強調した。

 
  
     
経営部会・元売クレカWGが報告書
 (3月2日付)
 
 
全石連経営部会(中村彰一郎部会長)は、元売クレジットカード研究ワーキンググループ(WG委員長・三角清一委員)報告書をまとめた。クレジットカードによる非現金決済が浸透し元売各社も販売政策の中核にカード戦略を置く一方、価格高騰と慢性的な低マージン化の中、SS経営に手数料負担は重く圧し掛かっている。「元売発行カードの利用促進は自店客の囲い込みに反し、むしろ同系列安値SSに顧客が流れる」などの不満もある。これらを踏まえ、WGでは元売との連携強化を前提に、個人向けのクレジットカードについてSS収益向上対策を図る観点から集中議論し、手数料引き下げなどを要望事項として結論付けた。同部会ではこの要望事項を提示するため3月1日から元売歴訪をスタートさせた。
 今回元売各社に要望する要望事項は、手数料引き下げ、固定客離散の防衛策、給油コストに見合った代行給油料の見直し、清算時値引きなどの価格特典の過剰PRの自粛など6項目。
 特にカード手数料が割高な一般提携カードに加え、元売カードについても価格高騰や低マージンが常態化している現状を踏まえ手数料低減に向けて努力を要請する。激戦地を中心に「ガソリンマージンが5~6円しかない中、1~2%以上の手数料は大きな負担」とする指摘は多い。
 さらに元売カードについては「発券しても同系列の安値SSや立地・設備のよい販社SSに顧客が流れてしまう」という指摘があることから、発券SSの会員化につながる制度や発券したカードが他店利用された場合の情報開示を求める。
 また、元売カードの新規勧誘はキャンペーン時などにSS店頭でも元売と連携して取り組んでいる。このことからカ―ド勧誘したSSに対してはカードが一般商品の購入でその後利用された場合、応分の利益還元がされる仕組みの実現も要望している。一方カードの清算時値引きを過剰にPRすることの自粛、法人カードではあるが発券店値付けカードについて代行手数料の見直しを訴えていく。