2013年1月


2012年貿易統計・石油・LNGなど輸入増加で過去最大の貿易赤字
(1月30日付)

 財務省が1月24日発表した2012年の貿易統計速報によると、貿易収支は火力発電用の石油と液化天然ガス(LNG)などの輸入増加で6兆9,273億円の赤字となった。貿易赤字は2年連続。赤字額は第2次石油危機時の80年の2.6兆円を大幅に上回り、79年の調査開始以来、過去最大となった。
 輸入では原油・粗油が前年比7%増の12.2兆円、石油製品が11%増の2.2兆円、LNGが25%増の6兆円。原発停止で火力発電が増大、貿易収支に大きく影響した。震災前の10年比では、原油・粗油が30%増、石油製品が55%増、LNGが73%増と化石燃料の輸入が大幅に増加している。
 輸入数量では、原油・粗油は前年比2%増の2億1,303万キロリットルに増加したが、10年比では0.7%減。LNGは11年比が11%増の8,731万トンとなり、輸入量・額とも過去最大となった。





車体減税の代替論議先送り
(1月28日付)

 自民・公明の与党税制調査会は1月25日までに2013年度の税制改正大綱を取りまとめた。消費税増税に伴う車体課税見直しで自動車取得税の廃止が決まったが、石油業界が懸念していた代替財源としてのエネルギー増税は回避された。ただ、取得税廃止で減少する年間2千億円の財源は「別途措置する」方針で、代替財源論は今年秋以降の14年度税制改正で再び議論されることになる。石油業界としては引き続き動向を注視していくことになった。
 一方、全石連・油政連をはじめ産業界が反対していた地球温暖化対策税の林野整備などへの使途拡大も、今回は認めない方針となった。
 昨年10月から3段階で増税が始まった地球温暖化対策税の税収は、エネルギー起源のCO2排出抑制のための対策に活用されるが、農林水産省などが温暖化対策に貢献する森林吸収源対策、いわゆる森林整備対策への使途拡大を求めていた。これに対して石油業界をはじめとする産業界は、膨大な財源を必要とする森林整備への使途拡大が認められれば、温暖化対策税のさらなる増税につながりかねないとして強く反対してきた。
 自民税調では、今回、「森林吸収源対策及び地方の地球温暖化対策に関する財源の確保について早急に総合的な検討を行う」との表現となり、税制だけでなく予算措置も含めて検討が行われる見通しとなった。事実上、先送りとなったもので、今後の税制改正論議で再び浮上する可能性を残した。
 今回の税調ではこれらの車体課税の見直しと温暖化対策税の使途拡大が最後まで議論されたが、最終的な決着に至っていないのが実情。全石連などは昨年11月の「石油増税反対総決起大会」以来、全国を挙げて運動を実施しており、今年秋からの税制改正論議も引き続き強力な運動を展開することになる見込みだ。





2012年SS倒産減少でも大型化
(1月23日付)

 帝国データバンクが発表したSS倒産件数によると、2012年の倒産件数は前年比11件減の49件となったが、負債総額は149.8億円と2年連続で前年を上回るなど、大型倒産が増加傾向にある。
 過去5年間の推移を見ると、09年をピークに件数・負債総額とも下回る状況が続いている。ただ、10年は前年を大きく下回り、SS倒産の拡大傾向に歯止めがかかったが、11年、12年はいずれも10年の倒産実績を上回ったほか、負債総額は2年連続で増加傾向を示し、石油販売業者を取り巻く経営環境が厳しさを増していることを物語る結果となっている。
 なお、12月の倒産件数は3件、負債総額は4億4,500万円となった。





全石連・新年賀詞交歓会に400人が参集
(1月21日付)

 全石連(関正夫会長)と全国石油協会(持田勲会長)は18日、都内で新年賀詞交歓会を開催した。関会長は、「クルマ減税の代替で石油増税を探る」、「森林保全財源に石油石炭税の使途を拡大しようとする」動きについて、昨年11月14日の「石油増税反対・総決起大会で意を示した通り、絶対反対の声を出していく」と明言、参集した全国の組合執行部、25人の国会議員、行政関係者、元売各社社長など総勢約400人の出席者に支援を結束を呼びかけた。来賓の与野党国会議員も、税制に対する組織活動支援を確約した。
 来賓(順不同)として赤羽一嘉経済産業副大臣(公明・兵庫2区)、野田毅(自民・税調会長、一木会会長、熊本2区)、逢沢一郎(同・一木会事務局長、岡山1区)、田村憲久(同・厚生労働大臣、三重4区)、保岡興治(同・鹿児島1区)、田中和徳(同・環境副大臣、ガソリンスタンドを考える会会長、神奈川10区)、井上義久(公明・幹事長、東北比例)、海江田万里(民主・代表、東京比例)議員が各祝辞を述べたほか、以下の国会議員が出席した。
 <自民>今村雅弘(佐賀2区)、梶山弘志(茨城4区)、片山さつき(参・比例)、木村太郎(青森4区)、後藤茂之(長野4区)、齋藤健(千葉7区)、桜田義孝(千葉8区)、中村裕之(北海道4区)、西川公也(栃木2区)、平口洋(広島2区)、望月義夫(静岡4区)、山口泰明(埼玉10区)、渡辺博道(千葉6区)<公明>松あきら(参・神奈川)<民主>大畠章宏(茨城5区)、田嶋要(千葉1区)、増子輝彦(参・福島)
 元売を代表して、木村康石油連盟会長が壇上に立ち、「石連新年会で安倍総理から“石油は命を支える物資”という言葉をいただいた。昨年来、“石油の力”を統一スローガンに掲げて広報展開しているが、今年はさらに活動を強化し、石油の素晴らしさを広くアピールしていく。また、税制ではタックス・オン・タックス問題、車体課税の見直しに合わせた燃料課税強化については、全石連と一体になって税制改悪には断固反対していく。我々の使命はつくる、運ぶ、売るという各役割を確実に実行することと言っているが、中でも極めて重要なのは“売る”役割。日々10リットル、20リットルという単位で石油製品を販売いただいている皆様の力の積み重ねのおかげで、石油産業が成り立っていることを片時も忘れたことはない」と述べた。
 次いで、持田勲石油協会会長が「みなさんで組織運営を支え合おう」と乾杯をリードした。
 最後に、西尾恒太全石連副会長が「元売」「都道府県石油組合」「全石連」のそれぞれに向けて各一本締めを行い、新年会を締めくくった。

組織の和による石油の力を実証していくことを誓い合った3団体新年賀詞交換会




全石連執行部・茂木経産大臣と面談
(1月21日付)

 全石連の関会長、石油協会の持田会長ら両団体正副会長・支部長と村上芳弘理事長ら栃木県石油組合執行部が1月17日、茂木敏充経済産業大臣と面談した。  一行は冒頭、15日に閣議決定された今年度補正予算案で、中核SSの整備支援や灯油配送ローリーの導入補助などで総額約170億円の予算措置が行われたことに感謝の意を表明、そのうえで関会長は「石油業界は年約5兆円以上の税金を集めている。引き続き、徴税に努力していきたい」と述べた。河本博隆副会長・専務理事は「SSが実質的に集めている税金は1ヵ所当たり年間1億1千万円に上る」と、国に多大な貢献を果たしていることを訴えた。

茂木大臣(中央)と面談




公取委・ミタニに不当廉売で警告
(1月16日付)

 公正取引委員会は10日、ミタニ(福井市、古市誠治社長・出光系)が自社または子会社が福井市など福井県内4市(福井、あわら、坂井、鯖江)で運営する13SSが、2011年5月から12月初旬にかけて、仕入価格を下回る価格で継続的にレギュラーガソリンを販売し、周辺事業者の経営を困難にさせるおそれを生じさせた疑いがあったため、不当廉売で警告を行った。また、同4市においてミタニと同等の価格で販売していた5社13SSについても、不当廉売につながるおそれがあったため注意を行った。不当廉売で警告が出されたのは、2009年4月の高知市での事案以来、3年9ヵ月ぶりとなる。公取委は昨年4月、ミタニや親会社の三谷商事などに、ガソリンの不当廉売で初めて立入検査していた。三谷商事の違反行為は認められなかったという。
 10日、経済産業省内で記者会見を行った公取委の佐久間正哉上席審査専門官は、廉売の経緯について、「ミタニは福井県内に18ヵ所のSSを持つ、県内最大の石油販売業者。販売数量シェアも約3割で第1位。廉売は1事業者が安売りしているのは稀で、対抗して複数の業者が安売りしているケースが多い。11年5月から12月初旬にかけての廉売状況について調査したが、ミタニは他の一部業者が5月前から値下げしていたことをきっかけに、値下げを始めた。また(今回注意となった)5社も廉売を始め、4市全体に廉売が波及していった。周辺市況とは最大で20円位差が開いていた」と説明した。
 また、5社13SSが注意となったことについては、「ミタニは仕入割れしていた。注意となった5社の中にも短い期間であるが、仕入割れしていた業者もいた。仕入割れしていないが、総販売原価を下回る、全体の経費を賄えていない価格で供給していた業者もいた。費用割れの状況はさまざま。警告になったミタニと比べると、その程度は若干軽い。注意と警告の境目は、原価割れの程度や期間、そうした価格で販売していた期間などで違ってくる」と指摘した。
 一方、ミタニが排除措置命令に至らなかった理由については、「ミタニと同等の価格で販売していた事業者が相当数(ミタニを含めて全6社)いた。SS数で26ヵ所。周辺給油所の販売数量の減少など、周辺地区への影響を考えると、ミタニの影響とともに、同等の価格で販売していた業者の影響も見なければならない。そうしたことを考慮すると、ミタニの行為は他の事業者の事業活動を困難にさせる疑いにとどまることから警告という判断に至った」とした。
 警告を受けて、三谷商事は10日、「当社及び株式会社ミタニといたしましては、この度のご指導を真摯に受け止め、法令遵守を徹底し、再発防止に努めて参ります」とのコメントを発表した。





政府・12年度補正予算10.3兆円を閣議決定
(1月16日付)

 政府は15日、総額10.3兆円の補正予算案を閣議決定した。石油流通分野では、緊急時・大規模災害発生時の被災地などでの石油製品の安定供給確保を目指す中核SSの整備や、供給不安地域・寒冷地などでの灯油の安定供給確保に向けたミニローリーなどの導入を補助する「災害時等石油製品供給・利用インフラ等整備事業」で総額163.3億円を計上したほか、石油製品備蓄タンクの導入を補助する「災害対応型石油製品貯槽型供給設備整備事業」で5億円を措置する。
 「災害時等石油製品供給・利用インフラ等整備事業」のうち、①中核型SS等整備支援事業は、SSの災害対応能力を強化、地域の中核的な供給拠点整備を図っていくもので132億円を措置。東北被災県など東日本で先行配備を進めており、今回の予算化で全国展開を図る。自家発電設備や通信機器の導入補助に加え、大型地下タンクへの入換を支援する。中核SSをバックアップしていくために、地下タンクの増強やローリーなどを配備した小口燃料配送拠点整備、石油組合などに発電機・緊急用可搬式ポンプの配備などを支援していく早期再開支援拠点の設置、自家発電設備や緊急用可搬式ポンプの配備などで支援していく通常災害対応型SSの配備を全国に拡充していく。中核SS整備支援事業と通常災害対応型SS整備事業では今回からLED照明の導入も補助する。
 ②灯油配送合理化促進支援事業は、暖房用・給湯用燃料として国民生活に不可欠な灯油の安定供給体制を整備するため、石油製品の供給不安地域または豪雪地など寒冷地で、灯油の配送合理化(ローリーの大型化、配送用ローリーの共同所有など)などに積極的に取り組むSSを支援するため、ローリーの導入を補助する。
 また、大規模災害発生を見据えた避難所や病院・学校などへの石油製品供給・利用インフラ整備に5億円を措置し、石油製品備蓄タンクの設置補助を行っていく。







関会長・額賀小委員長に環境税使途拡大阻止要請
(1月11日付)

 全石連の関正夫会長と河本博隆副会長・専務理事は1月9日、自民党税制調査会の額賀福志郎小委員長に会い、2013年度税制改正の重点項目について要望した。車体課税の負担軽減に伴う代替財源として、地球温暖化対策税やガソリン税、軽油引取税などを増税することに断固反対することを伝えたほか、地球温暖化対策税の使途を「森林吸収源対策」に拡大するなどの考え方に対しても「断固阻止していただきたい」と強く訴えた。
 地球温暖化対策税の使途拡大については、農林水産省が来年度税制改正要望に盛り込んだもので、現在、3段階で引き上げている石油石炭税の増税分の税収を要求しているほか、巨額になればさらなる増税に繋がる可能性がある。関会長らは「これ以上の税負担は受け入れられない」として党税調での阻止を求めた。

額賀小委員長(左)に温対税の使途拡大阻止を訴える関会長(中)と河本副会長




広島・灯油とガソリンコンタミ事故で荷卸時の立会い徹底要請
(1月9日付)

 広島県廿日市市のSSで灯油とガソリンのコンタミが12月29日午前に発生、その後、灯油が混ざったガソリン、ガソリンが混ざった灯油が各5,000リットル以上販売され、3日に発覚した。全石連はこの事態を重視し、改めてローリー荷卸し時のSSスタッフの立ち会いの徹底を求めている。
広島石商も大野徹理事長名で4日に全組合員に対し、「昨年末に広島県内の給油所で灯油とガソリンを取り違えて地下タンクに補充し、混油した状態で販売するという危険物事故が発生した。混油による給油は車や暖房器具に不具合を生じさせたり、火災を発生させるなど重大な事故につながる危険性がある。コンタミ防止のため、荷卸し時の立会いによる確認や、日常の在庫管理を再度徹底してもらいたい。在庫管理は漏洩の早期発見にもつながるので、こうした日常業務を励行していただき、安心・安全操業に努めてもらいたい」との文章を配布した。





灯油ストーブ販売11月は前年比18.7%増加
(1月7日付)

 経済産業省が発表した11月の生産動態統計による灯油ストーブ販売台数は、前年比18.7%増の135万台に増加した。5月以来6ヵ月ぶりに前年実績を上回った。また11月としては2006年(154万台)以来、6年ぶりの高い実績となった。
 全国的な寒波の到来により、経済性・利便性に優れ、暖房能力も高い灯油ストーブの復権が進んでいることが浮き彫りになった。





茂木経産大臣・SSなどサプライチェーンの重要性を強調
(1月7日付)

 昨年12月26日に発足した第2次安倍晋三内閣で経済産業大臣に就任した茂木敏充大臣は28日、本紙などのインタビューに応じ、石油製品の安定供給確保とSSなどサプライチェーンの維持について、「エネルギー政策の基本は、いかなる状況であっても日本の社会・経済活動に支障がないように、エネルギーの需給の安定化に万全を期すこと。災害に強い国土、社会を造っていくうえでも非常に重要な問題」と強調した。
 そのうえで、「今後、補正予算の編成や本予算の編成に入っていく中で、効果の高い事業をしっかり進めていきたい」と述べた。
 また、今後の税制改正に向けて、「車体課税の見直しは必要だ」と指摘した。
 ただ、代替財源の論議については、「足し算引き算の問題ではない。バブル崩壊以降、日本のGDPが大きく落ち込み、財政赤字が膨らんできた。この10年で財政赤字が膨らんだ原因は、税収の落ち込みである。景気が良くなるためにはどういった税体系が必要になってくるかということを考えていかないと、この部分(税収)がマイナスになるから、別の部分(税収)を増やしていくという、足し算引き算的な発想ではなく、掛け算(減税して景気をよくして税収を増やしていく)でやっていく必要がある」と、車体課税の見直しによる景気浮揚の重要性を強調した。
 一方、今後のエネルギー政策については、「総合資源エネルギー調査会などの場を活用して、しっかり検討を進め、エネルギー基本計画の取りまとめ準備に入っていかなければならない。今年の半ばを目途に一定の結論を出したい」と述べた。