2013年9月


帝国データ・創業100年企業の9位に給油所ランクイン
(9月11日付)

 帝国データバンクが2013年長寿企業の実態調査を発表した。それによると、創業100年以上の“長寿企業”は2万6,144社となり、このうちガソリンスタンド経営は357社にのぼった。構成比1.4%ながら、第9位にランクインした。
 ガソリンスタンドは戦後から高度経済成長に至るモータリゼーションの進展とともに、全国にネットワークを広げた。このため「ガソリンスタンド経営」に分類されている企業のほとんどは創業当初からガソリンを扱う事業を営んでいたわけではない。もともとは食用油や照明油の小売業者が時代と市場環境の変化に対応して、業態を変化させていったものが大勢を占める。
 同社では「こうした変化への柔軟な対応が長寿の要因」と分析。「100年以上の歴史の中で内外の様々な困難を乗り越え、変化に対応してきた“長寿企業”から学ぶべきことは多い」とした。






福岡で政策・環境部会開催
(9月9日付)

 全石連の政策・環境部会(喜多村利秀部会長)が9月3日、福岡市の石油会館で開催された。九州7県の石油組合理事長らも参加、活発に意見を交換した。
 同部会が地方で開かれるのは札幌、広島に続いて3回目。冒頭、喜多村部会長が「地元の皆様にも積極的に意見をいただき、実りある会議にしたい」とあいさつした。
 全石連の河本博隆副会長・専務理事が、来年度の石油流通関係の概算要求及び税制改正要望や、消費税増税に伴う転嫁対策について説明。概算要求には今年度に引き続き「離島ガソリン流通コスト支援事業」が盛り込まれており、河本副会長は「鹿児島県や長崎県には多くの離島がある。流通コスト支援事業は住民の暮らしを支援するだけでなく、日本全体にとって様々な面で重要な意味を持つ離島の存在を支えるものだ」と述べた。
 また、自民党の石油流通問題議員連盟(野田毅会長)の動きや、公取委が、ガソリン流通実態に関する調査結果で、「元売が一般特約店に対し、一方的に競争上不利な取引条件を課しているおそれがあり、ガソリンの流通市場における公正な競争環境を整備するという観点からみて適切でない」と表明したことなどについて、背景も含めて詳しく説明した。
 その後の意見交換では、同部会員や九州各県の理事長、福岡県石油組合副理事長が次々に発言。系列玉と業転玉との格差、販売関連コストや品確法など幅広いテーマで活発な意見、提言を述べた。


九州・福岡で開催された政策・環境部会(中央は喜多村部会長)




綜合エネ調・化石エネ依存度オイルショックに匹敵
(9月6日付)

 資源エネルギー庁は、震災を踏まえた新たなエネルギー基本計画の策定を目指す、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会で、日本のエネルギー供給構造の現状と課題について報告した。海外からの化石エネルギーに対する依存度は、2011年度(直近の確定値)現在で88.4%に達しており、第一次オイルショック時の1973年度の89.7%に匹敵する化石依存度に高まっていることが明らかになった。
 震災による原子力発電所の事故で、ほとんどの原発が稼働停止に追い込まれている中で、石油や天然ガス、石炭にシフトせざるを得ない状況が発生しており、改めてベースエネルギーとしての石油の重要性が再認識される状況となっている。
 日本は70年代、高度経済成長の真っ只中にあり、急激にエネルギー消費が伸びていた時代だった。73年度は化石エネルギーシェアが89.7%を占め、そのうち石油が75.5%と、エネルギー供給の大宗を占めていた。しかし、73年10月の中東戦争勃発で原油の供給逼迫と価格高騰によって経済混乱に追い込まれると、石油への依存度を下げる脱石油戦略が推進され、91年度(湾岸戦争時)で55.1%に、震災直前の10年度には40%にまで減少した。原子力の利用を急速に増やす一方で、天然ガスや石炭などのシェアも高め、40%の石油をベースにエネルギーミックスのベストバランスが図られつつあった。
 しかし、震災の発生で原子力が稼働停止に追い込まれると、エネルギーミックスのバランスも崩れ、天然ガスや石油に頼らざるを得ない状況となっている。化石エネルギー依存に逆戻りした現状から、今後どうエネルギーのベストバランスを図っていくか、日本のエネルギー政策は大きな岐路に立たされている。







軽4輪世帯保有率・36年連続で増加
(9月6日付)

 全国軽自動車協会連合会が9月2日公表した軽4輪車の100世帯当たり普及台数は52台で最高記録を更新、軽普及の一層の広がりが裏付けられた。国土交通省調べの自動車保有車両数と、総務省調べの住民基本台帳世帯数をもとに3月末時点の世帯普及率を算出した結果、36年連続で増加しており、85年比では2倍となった。
 軽4輪車の保有台数は77年の548万台以降、一貫して増え続けており、86年に1,000万台、2001年に2,000万台の大台を突破、今年3月末では2,823万台となり、90年比でほぼ倍増。一方、世帯数は77年の3,438万世帯から、88年4,000万世帯、05年5,000万世帯を突破、今年3月末では5,459万世帯に達しているが、保有台数の伸びがこれを上回っているため世帯保有率は上昇を続けている。
 この結果、100世帯当たり保有台数は77年の15.9台から82年に20台、88年に30台、00年に40台、11年には50台の大台に達し、毎年最高記録を更新中。地域別では、全都道府県で前年を上回り、佐賀(100.2台)と鳥取(100.1台)が1世帯1台超となったのをはじめ、島根(98.3台)、山形(98.2台)、長野(98.0台)など9県が90台以上、16県が80台以上と高水準にある一方、東京(11.3台)、神奈川(21.0台)大阪(26.6台)の3都府県は30台未満だったが、いずれも前年より増加した。
 また、08年比での増加率上位は沖縄(8.9台)、福井(6.9台)、岩手(6.8台)、福島、茨城(各6.7台)、下位は東京(0.6台)、大阪(0.8台)、兵庫(1.4台)、神奈川(1.6台)、京都(1.7台)で、全国平均は3.1台だった。







経産省・14年度税制改正要望 農林漁業用A重油制度の延長要望
(9月4日付)

 経産省は2014年度の税制改正要望で、農林漁業の主要生産資材であるA重油の低廉かつ安定的な供給確保や農林漁業者の経営安定化、輸入品と国産品の競争条件の同一化を確保するため、農林漁業用A重油に係る石油石炭税の免税及び還付措置の適用期限の延長を求める。また、石油精製過程で生じる非製品ガスの石油石炭税の還付制度の創設も求めていく。
 一方重点項目として、2013年度与党税制改正大綱に盛り込まれている車体課税の抜本的な見直しを要望する。自動車取得税(地方税、取得価格の5%)を段階的に引き下げ、省エネ効果の高いクリーンエネルギー自動車の普及促進を図るエコカー減税の拡充などを求める。
 具体的には、自動車取得税について、消費税8%引き上げ時に3%引き下げ、10%引き上げ時に廃止。また、自動車重量税(国税)に対するエコカー減税の拡充、自動車税(地方税)に対するグリーン化特例の拡充・延長も要望する。
 このほか、消費税引き上げに伴う円滑な転嫁に万全を期すため、相談窓口などを設置して、事業者などからの相談に真摯に対応していくとともに、事業者への広報・指導を積極的に行っていく。






JDパワー調査・SSの利用頻度過去最低に
(9月4日付)

 JDパワーアジアパシフィックが8月28日公表した2013年SS顧客満足度(CS)調査によると、SSの利用頻度は過去最低となり、週1回以上利用する割合はフルサービスで16%、セルフサービスで19%と前年から2~3ポイント程度低下していることがわかった。また、「いつも利用するSSの利用頻度」はさらに低下しており、週1回以上の利用割合はフルで12%、セルフで15%と、前年比で10ポイント程度低下となった。
 利用頻度が低下している背景として、SS数の減少、低燃費車シフト、ガソリン価格高騰などをあげ、その推察根拠として、ここ数年のデータを分析すると「利用SSに対する自宅からの距離が少しずつ遠くなっている」「HVの割合が徐々に増えている」ことを指摘した。
 一方、CS調査結果はフル・セルフともに11年以降ほぼ横ばいで、各ブランドに対する評価も僅差となっている。この結果に対しては「ブランド間での差が見えにくくなっている中、SS利用が減少しており、顧客獲得競争がさらに厳しくなっていると思われる」と分析した。
 ただ、CSを特に高評価している(1,000点満点中800点)ユーザー層は利用頻度が多く、主利用店舗やブランドへのロイヤリティも高かった。また「いくら安くても他店は利用しない」と考えている割合も多く、価格に左右されにくいこと判明。さらに、SS選択理由として、自宅からの近さなど立地を挙げる割合が最多だったことは全体と同様の傾向だが、フルではスタッフの応対・態度、知識、アドバイスの良さ、セルフでは給油スペースの停めやすさや店舗の清潔さ、スタッフの応対・態度の良さを挙げる割合が高く、空気圧チェックや洗車などの油外サービスの利用が多いこともわかった。
 ブランド別CSは(グラフ)の通り。フルではENEOSとモービルが同率トップで、ENEOSは2年連続。モービルは「精算・支払い」ファクターで業界トップ、ENEOSも2位だった。セルフでは三井がトップで、3年ぶりに1位へ返り咲いた。
 今回の結果を受けて同社は、「CSをより高水準に上昇させ、継続的に利用してもらうことがより重要となる。そのためにも、価格の安さや立地の良さだけでなく、より印象に残る接客や+αのサービス提供によって選ばれるSSを目指すことが課題」と提言している。









消防庁・天然ガス充填設備のSS併設普及に向けて検討会
(9月2日付)

 消防庁は8月29日、天然ガススタンド併設SSの停車スペースの共用化に係る安全対策のあり方に関する検討会の初会合(写真)を開いた。天然ガス充填設備を併設したSSにおいて、天然ガス充填のための停車スペースとガソリンなどの給油のための停車スペースを共用化するための安全対策のあり方を検討するのが狙い。今後3年間かけて、給油スペースの共有化が行われている海外の事例や、過去の事故事例の調査、必要な安全措置、技術的な検証などを行い、安全対策の具体化を図る。石油販売業界を代表して、全石連理事で愛知石商理事長の宇佐美三郎氏が委員として参画した。
 停車スペースの共用化は政府の規制改革会議で示され、安全対策の方策について、消防庁・経済産業省及び関係事業者を含めた検討会において検討し、結論を得ることが閣議決定された。天然ガス自動車の普及に向けた充填設備の拡充を図っていくうえで、既存のSSにガソリン自動車用の給油停車スペースとは別に、車両サイズの大きなトラックが多い天然ガス自動車用の充填停車スペースを確保するのは、SSの敷地面積上、困難なケースが多く、SS充填設備併設の障害となっている。
 ただ、現状の安全対策のまま停車スペースの共用化が認められた場合、万が一ガソリン火災などが発生した場合、天然ガス自動車の圧縮天然ガス容器が火炎にさらされ、重大な爆発事故に発展する危険性もある。このため、同検討会を通じて、共用が行われているドイツなど海外の事例を調査するほか、想定し得るリスク・危険性の抽出や、そのリスク・危険を回避するための技術面・実用面からの対策の検証、事故リスクの調査検討などに着手することとした。
 宇佐美委員は「我が社でも10ヵ所ほど併設スタンドを運営しているが、充填時間が1台あたり20分程度かかるほか、機器の保守・点検にかかる費用も高額で商業ベースでは採算が合わない。こうした点も踏まえ安全対策を検討していただきたい」と要望した。また、「アメリカではCNG(圧縮天然ガス)のほか、LNG(液化天然ガス)も供給している。液化なら2~3分で給油できる。今後LNGスタンドの安全対策の検討も進めていってほしい」とした。