2014年2月


ポスト高度化法議論スタート
(2月28日付)

資源エネルギー庁は25日、資源・燃料分科会石油・天然ガス小委員会の初会合を開き、石油の安定供給確保を支える、石油精製・販売業の経営基盤の強化に向けた、今後の資源・燃料政策のあり方について議論を開始した(写真)。初会合では、石油産業の業況や収益構造、石油の需給バランスの見通しなど、日本の石油産業を取り巻く現状と課題について報告した。公正競争市場の阻害要因ともなっている需給ギャップ問題なども議論のテーマとなってくる。また、当面の課題として、今年度末に期限を迎えるエネルギー供給構造高度化法への精製元売各社の対応状況について説明。次回以降の会合で集中的にポスト高度化法の新基準の検討を行っていく。
 会合では、国内石油精製・販売業の経営基盤強化に向けて、①原油調達戦略②製油所の生産性③販売力・物流効率化④価格戦略⑤輸出戦略の5つの視点を提示。特にSSに至るまでの石油サプライチェーンの維持・強化に向けては、価格戦略のあり方は避けて通れないとし、乱売による市場価格形成ではなく、「公正・透明・合理的な価格形成」を考えていくべきとの課題を示し、公正競争市場の確立も同委員会での議論のテーマとなる。
 全石連の河本博隆副会長・専務理事は、「SS業者は石油製品マージンの低下によって、経営状況が今後ますます悪化していくのではないかという危機感を持っている。その最大の原因が需要と供給の不均衡である。過剰供給体制の問題を集中的に議論していただきたい」と訴えた。
 一方、重質油分解装置の装備率の向上という形で、常圧蒸留装置(トッパー)の削減による需給ギャップの解消や石油の高度利用などを義務付けてきた高度化法の告示が今年度末に期限を迎えることから、来年度以降の告示に関する論点も示された。需給ギャップの解消や製油所の資本・地理・業種の壁を越えた連携の推進や、総合エネルギー企業化・石化シフトなど各社のビジネスモデルの多様化などを視点に、精製能力の削減や効率化を促していくことなどが論点となる。  高度化法の次期告示についての意見交換では、製油所・石油コンビナートの一層の連携強化による効率化の視点や、石油産業の成長とその強靭化を考えるうえで、単純に国内の精製能力を削減するような「身を縮める」だけの対応だけでなく、「海外の需要を取り込んでいくという発想が必要であり、輸出インフラの整備等にかかる政策支援も考えていくべき」といった意見が出された。また、石油連盟の木村康会長は「石油の有効利用とともに、競争力強化の観点から元売各社の意見を十分に聞いたうえで、制度内容の検討をお願いしたい」と述べた。
 これに対して橘川委員長は、分母にトッパー処理能力、分子に重質油分解装置能力とした重質油分解装置の装備率の向上を義務付ける現行告示について、「重質油分解装置の装備率を高め、国際競争力を強化していくという政策は正しいと思うが、それを国が義務付きで政策誘導していくことに異論を持っている」と指摘。分母に輸出能力の視点を組み込むことや、分子が残油流動接触分解装置(RFCC)、残油熱分解装置(コーカーなど)、残油水素化分解装置(H-oil)に限定されている設備に関しての緩和・優遇措置などを設けるべきとの認識を示した。

 




経営部会・小規模SS好事例を3パターンに分け解析
(2月19日付)

全石連経営部会(中村彰一郎部会長)はこのほど『小規模店の経営自立化勉強会報告書』をとりまとめた。同報告書は部会に設置した小規模店経営自立化勉強会(座長=渡邉一正長野理事長)が中心となり作成。需要減・マージン減が常態化する中、中小SSの経営健全化策の方向性を示すために実施した。堅実なSS経営を継続する小規模事業者16社の特徴的な事例を①PB事業者②商社系事業者③元売系事業者の3パターンに分けて調査、分析した。それによると全16社がそれぞれの地域性を踏まえ、自動車関連事業や中間3品の配送事業などガソリン販売以外の事業を積極化していること。また、PB化や商社系に移行した事業者では仕入コスト削減を図る一方で適正販売を実施していることがわかった。
 同報告書の調査期間は2013年7月下旬~8月下旬。PB3社、商社系8社(そのうち4社は直近6年以内に商社系化したもの)、元売系5社にヒアリングした。全16社の経営方針の特徴は4点。
 それによると、①15社が油外需要の拡大に取り組み、そのうち12社は自動車関連事業を実施、②ガソリン以外の灯・軽油などの配送事業を積極化しているところが7社、③ ①と②の両方を取り組むところが6社、④PB化や商社系移行で仕入コストの削減を実施しているところも7社あった。
 さらに3パターン別にそれぞれみると、PB化した事業者の場合、仕入コスト低減(3~5円)を図る一方、いずれもリットル15円のガソリンマージンを確保し「安値販売をしていない」こと、配送事業や洗車など「もう1つ経営上の柱がある」ことがわかった。PB化した要因では、業転購入の高さから元売に系列離脱を宣告されたとする以外に「元売マークがないほうが洗車の集客が期待できる」としPB化したケースもあった。
 さらに商社系へ移行した事業者も8社のうち7社が自動車関連事業に取り組み、4社がガソリン以外の燃料販売を積極化しているという結果となった。直近6年以内に商社系へ移行した4社では2~5・5円の仕入コストを削減している。仕入先変更に伴い、商社系マークなどに変更するケースと従来の元売マークをそのまま継続使用する場合の両方があり、事業者によって考え方が異なることもわかった。
 元売系列事業者は5社すべてが自動車関連事業を実施。一方、ガソリン販売はセルフ化などで拡大するところがあるのに対し、セルフにできない地域密着型を指向する事業者もあった。また、油槽所を利用してガソリン以外の燃料販売強化の姿勢を示す事業者や仕入高から業転購入をしているとの回答もあった。
 こうした結果を踏まえ、今後の経営のあり方として①ガソリン収益確保(具体的方策:aガソリン適正価格の確保、b仕入コスト低減=系列外仕入、商社系へ移行、PB化)②ガソリン以外の燃料油拡販(工場など需要家確保、配送拠点の保有など)③自動車関連事業への取組み(自動車関連需要リサーチの実施、整備士採用・育成など)の3点を具体的な方向性として示した。




SS業況・販売低調、1月も厳しさ不変
(2月17日付)

全国石油協会がまとめた2014年1月期のSS版地域経済報告(SS短観)によると、石油販売業者が実感するSS経営状況は、全国平均が前回調査(13年10月期)に比べ、2ポイント悪化の▲(マイナス)52となった。前回比ほぼ同水準で推移したが、依然マイナス幅は大きく、SSを取り巻く経営環境は厳しい状況が続いている。
 調査は、47都道府県に設置した地区信用保証委員会委員に委嘱された石油販売業者239社にアンケートを実施(回答率83・3%)。日本銀行が発表する「企業短期経済観測調査(短観)」を参考に、業況判断で「良い」とする回答企業数から「悪い」とする回答企業数を差し引き、指数化(%)した。
 日本銀行が発表する「企業短期経済観測調査(短観)」13年12月の「中小企業・非製造業」の業況判断は+4(前回調査は▲1)となっており、中小企業もマイナス状況を脱し、アベノミクスを背景とした大手企業の業況回復が中小企業にまで波及しつつある状況が見られる。一方でSS経営状況判断はこの数字と比べてマイナス幅が圧倒的に大きく、SSの厳しい経営状況を浮き彫りにする結果となった。
 地区別に見ると、経営悪化が著しいのは、前回調査と同じ北海道で、マイナス幅はやや縮まったものの▲71となった。次いで中国▲68、関東▲66の順となっている。北海道、中部、近畿でやや良化傾向が見られた。
 ガソリン販売量動向では、全国平均が前回調査(▲60)と同様に▲62となり、非常に厳しい状況が続いている。低燃費車の普及に加え、原油高を背景とした価格高騰による買い控え・乗り控えによる需要減の影響が顕在化している。各地区すべてマイナスで、北海道の▲86、四国の▲68、関東の▲67の順。
 販売マージンは全国平均が14ポイント悪化の▲71に悪化した。地区別にみると、関東が▲88、中部が▲82、四国が▲77と厳しい状況が続く。販売マージン悪化の要因については、昨年末にかけて縮小傾向にあった業転玉と系列玉との卸格差が、年明け以降再び拡大傾向にあるとの危機感が各地で高まってきているほか、元売販売子会社や大手PBの安値販売などによる過当競争が激化するなど、元売の販売政策への批判が大勢を占めた。
 油外収益は全国平均が6ポイント良化の▲37。地区別には、近畿の▲71、中部の▲49、中国の▲45の順となっている。





2013年12月末元売SS数は前年比3・6%減
(2月14日付)

2013年12月末の元売系列SS数は、前年比で3・6%減の2万6141ヵ所となった。系列SSの減少率は、08年に5・8%減を記録して以来、5年連続で低下を続けている。13年(1~12月末)の年間減少数は987ヵ所にとどまり、前年比で84ヵ所少なくなり1千ヵ所を割った。5年前の08年に1981ヵ所にも達した減少数と比べて、13年の減少数は半減したことなる。
 元売の系列SSの内訳は、販売業者所有数は前年比4・3%減の1万9889ヵ所で2万ヵ所を割りこんだ。系列SS数全体を上回る減少率で、全体の減少率が低下したのに対し、販売業者所有の減少率は2年連続で上昇した。販売業者所有の多くは中小企業SSが占め、後継者不足、廉売競争、さらに消防法規制の強化なども加わり、厳しい経営環境に陥っている状況が推測される。
 元売社有数も1・3%減の6252ヵ所となった。減少率は4年連続で低下したが、13年は一段と大きく低下して1・9%となった。年間減少数も84ヵ所にとどまった。ここにきて一部元売は社有の新設投資に積極的になっており、販売業者所有とは異なる傾向をみせている。この結果、系列全体に占める社有率は24%に上昇した。
 一方、系列のセルフSSは3・5%増の7383ヵ所となった。増加率は11年の0・5%増を底に2年連続で上昇している。また、13年の増加数は前年比約2倍のペースとなる253ヵ所増加となった。年間のセルフ増が200ヵ所を超えたのは09年以来4年ぶり。
 セルフ増加253ヵ所の内訳は、販売業者所有は138ヵ所増、元売社有は115ヵ所増の内訳となった。厳しい小売市場の環境下で、販売業者、元売とも、再度セルフ化対応によって生き残りを図ろうとする動きが目立ち、これによりSS網全体のスクラップ・アンド・ビルドが加速する傾向にある。セルフ増の系列別では、JXが139ヵ所増と突出し、セルフ年間増加数の約半数を占めた。2番目のEMG36ヵ所増にとどまった。

 




公取委に転嫁・表示カルテルを届出
(2月14日付)

全石連は2月10日、公正取引委員会に対し、転嫁・表示カルテル(消費税の転嫁および表示方法の決定に係る共同行為)の実施について届け出、同日受理された。河本博隆副会長・専務理事が具体的な方法・行為をまとめた届出書を石谷直久官房参事官に手渡した。また、1月に公正取引委員会事務総長に就任した中島秀夫総長を表敬訪問した。
 両カルテルは4月以降、消費税が5%から8%に引き上げられるのを受けて、消費税転嫁対策特別措置法に基づき、消費増税の円滑かつ適正な転嫁を図るのが目的。
 実施期間は2014年4月から17年3月末までの3年間。ガソリンや灯・軽油などの石油製品のほか、洗車や点検整備といったサービス業務などが対象。全石連および都道府県石商計48団体の各石商傘下組合員が実施することになる。また、カルテルの実効性を確保するため、文書および口頭注意に加え、これに従わないものに対して最高30万円の過怠金を科すことも明記した。
 一方、表示カルテルについては、サインポールや走行中の車内から見える立て看板に加え、セールスルーム内表示、広告チラシなどについて、総額表示(単価表示∥整数の総額)とすること。転嫁カルテルでは、各SSが自主的に決める本体価格に消費税分(8%)を上乗せすること、さらに計算上生じる1円未満の端数処理は四捨五入で行うこととしている。


中島事務総長(左)を表敬した河本副会長・専務理事


石谷参事官(右)に転嫁・表示カルテルを届け出




経営部会・田辺公取委課長から業転取り扱いの「考え方」聞く
(2月10日付)

全石連経営部会(中村彰一郎部会長)は2月6日開催した会合に、公正取引委員会の田辺治取引企画課長(写真)を招き、業転玉の取扱いに関する公取委の考え方とそれに対する元売各社の対応状況について説明を聞くとともに意見交換した。
 会合では、田辺課長が業転の取扱いに関する考え方などを説明。現在、公取委は元売各社に対して、自社が出荷したガソリンが商社経由で自系列SSに供給された場合も、その販売経路のいかんを問わず系列玉と同等の取扱いとするよう改善要請しているところ。
 これに対して、すでに元売の多くが石油製品流通証明書により自社が出荷したものと確認できる場合はどのような販売経路であっても、系列特約店・販売店の購入・販売を制限しないと回答。当初、一部元売については従来からの考え方を変えることは困難と回答するケースもあったが、現時点の状況として、田辺課長から「そうした元売も現時点では態度を軟化させ前向きになっている」との説明がされた。
 さらに意見交換では今回、改善要請をした業転取扱いについて「商社経由で購入する場合、特約店契約の見直しが必要となるのではないか。その際、優越的地位にある元売から不利益な行為をされるのではないか」、「元売は業転玉が商社を迂回して自系列に流れないように条件などをつけ、商社に製品供給するケースが出ていると聞く」などの意見が出た。
 これに対して、田辺課長は「それぞれ問題意識を持って受け止めた。また、商社に製品供給する際、元売が条件を付けるなど拘束的なことを行っているとしたら逆方向を向いており、好ましい行為ではない」などと返答した。
 また、会合ではかねてより専門委員会を設置して検討をしてきた『小規模店の経営自立化勉強会報告書』と『わが国における仕入価格指標のあり方検討会報告書』を了承した。今後は正副会長、理事会に諮り正決定する方針。





静岡・執行部が望月石油議連副会長と懇談
(2月10日付)

静岡石商の鈴木裕司理事長と県油政連の佐野裕永会長は2月6日、都内の自民党本部を訪問し、自民党石油流通問題議連副会長の望月義夫衆議院議員と懇談し、改めて公正競争環境の実現に向けた取り組みの推進を要請した。
 議連活動が活発化する中、石油製品流通証明書の導入や「揮発油の取引の適正化等に関する法律案」(仮称)についても立法化に向けた議論が高まっていることを踏まえ、改めて支援表明するとともに、静岡県の廉売行為や物流実態など生の声を伝えて意見交換した。
 要請に対して、望月議員は「国民のためになるという視点が大事であるとともに、販売業界にとって本当にためになるよう実施していく。一方、我が国は法治国家であり、法律となれば簡単に修正することは難しいので、十分な議論をしていきたい」などと応じた。
自民党議連の望月副会長に支援要請する静岡執行部(奥左から佐野会長、鈴木理事長)
 



12月ガソリン世帯購入量・過去10年で最少
(2月7日付)

総務省の12月家計調査による2人以上世帯のガソリン平均支出額は前年比374円増、前月比543円増の6805円、平均購入量は前年比0・35リットル減、前月比3・54リットル増の45・06リットルとなった。平均単価は前年比0・39円高、前月比0・20円高の151・03円で3ヵ月ぶりに値上がりした。
 12月としては、過去10年で最高値を記録したことによって、平均支出額も最多額となったが、平均購入量では最少となった。
 うち勤労者世帯分の平均支出は8616円(前年比572円増、前月比705円増)、購入数量は58・26リットル(0・29リットル増、4・48リットル増)、単価は150・98円(9・29円高、0・54円高)で、サラリーマン世帯での購入量が前年比で増加したことが目を引く。
 主要都市別では、支出大が①山口1万3660円②前橋1万587円③金沢1万498円④山形1万460円⑤福井1万226円、支出小が①大阪1884円②東京区部2252円③川崎3090円④横浜3094円⑤神戸3318円。最大格差は前月の6・2倍から7・3倍へ、実額差も1万618円から1万1776円へとそれぞれ拡大した。実額差は単価173・66円を記録した08年7月以来の大幅な格差となった。




12月家計調査・購入数量で競合エネに灯油劣勢
(2月7日付)

ホームエネルギーにおける灯油の不振が鮮明――。
 12月の総務省家計調査にホームエネルギーの支出実態は、頻度で金額面では前年比で電気が4・6%増、都市ガスも1・7%増となったのに対して、灯油は2・5%減となり、6・4%減のプロパンガスとともに劣位になったことが明らかになった。単価は、平均値が算定されない都市ガスを除いた3エネルギーともに値上がりを示したが、中でも灯油の値上がり率は12%弱と最高率を記録した。
 購入数量面では、12月は全国的に暖冬傾向だったことで、3エネルギーともに減少を示した。特に灯油は他のエネルギーよりも高値感が強く出たことで、3エネルギー中で最高の前年比13%弱の減少を示し、「最も節約されたホームエネルギー、暖房エネルギー」という結果に終わった。
 1万世帯見合いでの購入世帯数でも、電気は9247世帯、都市ガスは4567世帯で、いずれも前年比微減にとどまったが、灯油は9%減の3811世帯に激減し、6%減のプロパンガスを上回る「灯油離れ」も生じている。
 総務省調査の購入頻度、支出金額をベースに、資源エネルギー庁調査の12月4週平均のSS店頭灯油価格のエリア単価を用いた地域別の灯油支出では、東北を除いた全地域でリットル100円を超える単価となった。
 全国的な「100円灯油」の出現によって、購入数量では、41%減の四国を筆頭に、近畿、関東、そして需要地の北陸でも20%を超える減少率を示した。関東では、大都市圏が31%減となったうえ、1万2180円を支出する最大需要地の北海道でも4%を超える減少を示したことが目を引く。





総合エネ調・政策課題への検討スタート
(2月5日付)

資源エネルギーの総合資源エネルギー調査会資源・燃料分科会(分科会長・橘川武郎一橋大学大学院商学研究科教授)は31日、昨年12月末にまとめられたエネルギー基本計画で明らかとなった①海外からのエネルギー資源供給の不確実性②災害時等の供給体制の脆弱性③エネルギー供給を担う企業の経営基盤の弱体化という、資源・燃料政策に係る3つの課題解決に向けた具体的対応策の検討をスタートした。石油産業の事業基盤の再構築に向けた政策支援のあり方、公正かつ透明な石油製品取引の確立、ポストエネルギー供給構造高度化法などが主な論点となる。今夏までに議論を集約し、来年度の資源・燃料政策・予算に反映させる方針だ。
 あいさつに立った松島みどり副大臣は、「東日本大震災の際には石油・LPガスがエネルギーの最後の砦として再認識された。一方でSSが各地で減っており、万が一また災害が起こった時にどうなるかという危機感がある。あの時、SSがまさに生命線であるということが再認識されたにもかかわらず、いまなおSSは減り続けている。これをどうしていくか、しっかり検討していかなければならない」と、石油の安定供給の最先端の役割を担うSSサプライチェーン強化の重要性を強調した。
 また、分科会委員として参画している全石連の河本博隆副会長・専務理事は、「松島副大臣ご指摘のように、一刻も早く、サプライチェーンの強化が実現されることを期待しているが、SSは依然、1日4ヵ所のペースで減少している。自民党の先生方に議連を作っていただき、議員立法によって、SSの減少を食い止めることができないかということもご検討いただいている」と、SS供給網の維持・強化が喫緊の課題であるとの認識を示した。
 このほか、この日の会合では、エネルギーセキュリティー確保について意見交換した。各委員からは、中東産油国など産油・ガス国とのさらなる関係強化や国内資源開発の強化、産油国との共同備蓄強化に加え、アジア周辺国を巻き込んだ共同備蓄体制の構築などが今後の検討課題として示された。
 また、今後、同分科会の下の石油・天然ガス小委員会を立ち上げ、ポストエネルギー供給構造高度化法の検討や、公平かつ透明な石油製品取引構造の確立なども議論していく。



喫緊の石油政策などについて議論を開始した資源・燃料分科会




エネ庁・2013年ガソリン内需は1.5%減
(2月3日付)

ガソリンや灯油などSS主要油種の減少によって、2013年の石油需要は再び減少に転じた。資源エネルギー庁が1月31日発表した石油製品需給概要(速報値)によると、燃料油計の販売実績は2年ぶりに前年を下回り2・9%減の1億9408万キロリットルとなった。2億キロリットルの大台割れは5年連続で、12年のうるう年要因の影響を除いても需要減が深刻化している。
 SS関連3油種の販売実績を見ると、ガソリンは1・5%減の5625万キロリットルと前年の増加から一転、減少に転じ、05年(6162万キロリットル)のピーク時から537万キロリットルの需要減となった。上期は前年うるう年の影響もあって1・9%減、下期も8・12月の需要期の前年割れなどが響き1・1%減となった。
 灯油は通年で8・2%減の1830万キロリットルとなった。2年連続で2千万キロリットルの大台を割り込むとともに、96年(3047万キロリットル)のピーク時から4割もの需要が消失し、72年(1708万キロリットル)以来となる41年ぶりの需要レベルにまで落ち込んだ。上期は前年うるう年の影響で7・7%減となったほか、下期もシーズンイン当初からの暖冬影響やリットル100円を上回る高値が響いて9%減となった。
 軽油は復興需要や景気回復基調による荷動きの活発化などから1・5%増の3391万キロリットルとなった。上期は1・4%増となったほか、下期も1・7%増と通年で堅調に推移した。
 燃料油計では、景気回復基調を受けてナフサやジェット燃料は前年を上回ったものの、ガソリンや灯油などの減少に加え、震災以降、原子力発電所の稼働停止によって、需要を増やしていた火力発電用C重油が大幅に減少したことなどが響いた。