2014年4月


九州支部・熊本で野田自民石油議連会長と懇談
(4月23日付)

全石連九州支部理事長会(喜多村利秀支部長)と野田毅・自民党石油流通問題議員連盟会長との懇談会が4月19日、野田会長の地元の熊本市で開催された。野田会長は、エネ庁を通じて「安売りビジネス」の実態を解明するとともに、業転を扱っている商社からもヒアリングを行い、安売りの構造を解明する方針を表明した。
 喜多村支部長と三角清一熊本県石商理事長が冒頭、議連の活動に対して「九州でもSS数は減り続け後継者難も深刻だ。これは構造的な問題であり、打破するために議員立法が検討され、野田先生のご指導によって元売との精販協議会がスタートしたことに望みをつないでいる。引き続きご支援をお願いするとともに、健全な経営を確立できるように我々も頑張りたい」と感謝の言葉を述べた。
 野田会長は、オイルショックの混乱が続く中で油政連の応援で初当選したことなどの思い出を交え、昔から業転はあったが、いまSS業界は安価な業転によって極めて厳しい状態にあることを指摘、「経営基盤を確立し、安心して次の世代に経営を引き継ぐためのお手伝いをするために、議連を発足させた。なんでも安く売ればいいというものでない。適正、公正な利益を得ることが経営の基本だ」と強調した。
 また、全国で安売りが激しくなっている状況について、これだけの安売りができるビジネスモデルの実態を解明するために、エネ庁を通じて調査を始めたことを明らかにした。
 九州支部側から「安売りには商社がからんでいる場合が多い」という意見が出て、野田会長は、商社ルートについて徹底的に解明するようエネ庁に指示する方針を明言した。
 「私が乗り出したからにはなんらかの成果を出さなければならない」と力強く断言した。
 この後、喜多村支部長は、支部長と各県石商理事長の連名による「公共インフラとしてのSSのネットワークが崩壊しようとしている。議員立法を早急に成立させていただきたい」という内容の要望書を手渡した。


喜多村支部長から要望書を受け取る野田会長(右)





自民・石油議連介し行政も参画、精販協議会立ち上げへ
(4月18日付)

自民党石油流通問題議員連盟(野田毅会長)は4月16日、元売5社(JX日鉱日石エネルギー、東燃ゼネラル石油、コスモ石油、出光興産、昭和シェル石油)首脳と全石連正副会長に加え、公正取引委員会、資源エネルギー庁を交えた懇談会(写真)を開いた。野田会長の発案で開催が決まったもので、市場混乱の元凶となっている業転問題の解決など、ガソリン取引の適正化に向け対応策を議論していくのが狙い。野田会長は「互いが攻撃しあうことがあってはならない。胸襟を開き、互いの厳しい立場を理解し、話し合いで解決できないか模索していきたい」と設立の理由を説明。「協議会を引き続き行いながら、より良き方向につなげていきたい」と述べた。
 全石連の関正夫会長は「我々の窮状を見かねた先生方から一つの解決策として議員立法たたき台を示していただいた。販売業界としては将来に光明を見出せることを強く願っている。議員立法たたき台を踏まえて、誠心誠意、努力していきたい」と議員立法の成立に意欲を示す一方、「業転問題の解決は難しいが、元売各社のご理解と諸先生方、公取委、エネ庁のご指導をいただきながら、一定の成果が得られよう、粘り強く取り組んでいきたい」と、業転問題の早期解決を強く訴えた。
 河本博隆副会長・専務理事は、業転流通の縮小に向け、ポスト高度化法による精製設備削減の動向を注視していくほか、周辺市況を大幅に下回る安値を掲出し続けるPBの現状を説明し、業転格差の解消に向け公平で透明な卸価格体系の見直しを求めた。さらに、元売子会社によるコスト変動に応じた率先垂範や、石油流通証明書が今後ガソリンの取引関係にどのような影響を与えるか注視していく考えを示した。
 販売業界からは「業転格差があまりにも広がっているため、正常な価格競争ができない」「公共インフラであるSSを守っていかなければならないが、残念ながら毎日4ヵ所ずつなくなっている」と、業転格差の縮小・是正を強く求めた。
 一方、JXの木村康会長は「流通の皆さんと元売は石油業界という1つの船に乗っている。どちらかのみが繁栄することはありえない」と指摘。「公取委やエネ庁からの要請については着実に対応している」と述べ、JXとして、自社が出荷したガソリンについては、その販売経路のいかんを問わず、系列玉と同等の取り扱いとすることや、需給適正化に向けた取り組みについての社長名での文書の提出、昨年秋の仕切価格体系の見直しなどを実施。流通証明も4月1日から運用を開始し、「有効に動かしていくことが重要」と前向きに取り組む考えを示した。
 議員からは、業転玉と商標権の問題について、関係者間でさらに調整を進め、廉売マップの減少に努めていくべきとの提案もあった。
 野田会長は「業転は特に安いというイメージを持っている。系列よりも安く取引されている実態があり、その背景がボリュームディスカウント、キャッシュディスカウントだけで説明できるのか。そのため系列店からも業転玉を扱わせてほしいという声が出てくる」と指摘。「安値マップに出ているSSが、どういった理由で安く売れるのか、きちんと調査してほしい」とエネ庁に指示したほか、公取委に対しても「なお一層、目を光らせてほしい」と、独禁法の厳格な運用を求めた。さらに「いきなり立法ではなく、そこに至るまでになにか他の知恵や手立てがないのかどうか、検討していかなければならない」と述べ、元売と全石連の協議会を引き続き開催していく方針を示した。





石油協会13年度第4Q試買分析・ガソリン不適合減少
(4月18日付)

全国石油協会の13年度第4四半期(1―3月)のSS4油種の試買分析結果によると、ハイオクは1万4306件で不適合13件・8SS、レギュラーは1万5372件で不適合4件・3SS、灯油は1万4697件で不適合21件・21S、軽油は1万5213件で不適合103件・101SSとなった。試買件数は4油種とも増加、不適合は軽油のみ増加した。
 不適合項目は、ハイオクではオクタン価不適合が3件、レギュラー不適合は硫黄分不適合2件、灯油は引火点不適合が19件、軽油も66件が引火点不適合、19件はクマリン不適合で岐阜の7件、兵庫の2件など。
 年度累計は、ガソリン不適合は極めて少なく、「不適合の大部分は給油ホース由来の硫黄分の影響」によるもので、ハイオクのオクタン価不適合も前年度比10件減少。灯軽油については、荷卸し時のミスによる揮発油混入が原因と推定される引火点不適合が増加し「ローリーとSS双方の注意が重要」としている。

 



エネルギー基本計画が閣議決定化
(4月16日付)

政府は4月11日、東日本大震災を踏まえたエネルギー基本計画を閣議決定した。震災によって原発事故や電気・ガスなど系統エネルギーの破損、石油などの供給支障問題などが浮き彫りになる中で、民主党政権下で始まった見直し議論は、原子力の取り扱いを巡って混迷、震災後3年を経てようやく日の目を見た格好だ。ただ、新計画では各エネルギー源ごとの位置付けと政策の基本的な方向性は示されたものの、2030年を見据えたエネルギーミックスの具体的な数値目標の策定は先送りされた。石油については今後とも活用していく重要なエネルギー源と位置付け、エネルギーの“最後の砦”として、製油所からSSに至る供給網強靭化や産業全体の経営基盤強化に向けた取り組みの必要性を提言した。
 石油はほぼ全量を海外に依存し、地政学リスクが最も大きい中東地域に偏在している。ただ、可搬性も高く、SSを中心とした全国供給網も整い、備蓄も豊富なことから、原子力などの他の喪失電源を代替する役割を果たすことができることから、「今後とも活用していく重要なエネルギー源」と位置付けた。  このため、今後の政策の方向性について、災害時にはエネルギー供給の“最後の砦”となるため、供給網の一層の強靭化を推進することに加え、内需減少とアジア全域での供給増加が進んでいくことを見据え、国際競争力確保に向けた石油産業の経営基盤の強化に取り組む必要性を指摘した。
 また、石油の効率的・安定的な利用のための環境整備として、平時・有事を問わずに安定供給の確保に向け、地域の中核的な供給機能を担っていくSSに対する設備投資支援の必要性や、SSの消費者との直接的なつながりを活かした多様な事業・機能・サービスを有した「地域コミュニティインフラ」への進化を提言した。
 一方、石油製品は品質の差別化が難しく、価格競争の陥る危険性を指摘したうえで、系列玉と業転玉との卸格差がSSの競争基盤に大きな影響を及ぼすことから、そうした業転格差の問題や卸価格決定方法の不透明性、競争上不利な取引条件が課されている恐れのあるSS事業者の存在を指摘。一般的に取引上優越した立場にある元売が、不当な価格差で競争上不利な取引条件をSS事業者に押し付けるなど、独禁法に違反する疑いのある事案への厳正な対処を明記した。




帝国データ・13年度SS倒産件数は39件、負債総額127・9億円
(4月11日付)

帝国データバンクが4月8日発表したSS倒産件数によると、2013年度件数は39件、負債総額は127・9億円となった。前年度に比べ、件数で8件、負債総額で約11億減少したものの、07年度以降は7年連続で100億円の大台を突破するなど、小規模企業の倒産に加え、大型倒産も依然相次いでいることが浮き彫りとなった。
 ガソリンなの国内需要の減少など販売不振や、販売競争激化による未転嫁コストの増大によるSS収支悪化などの「不況型倒産」が主因となっており、SSを取り巻く経営環境は一層厳しさを増している。

 



エネ庁・外税表示4社に対し総額表示を要請
(4月7日付)

資源エネルギー庁石油流通課は4月4日、消費者の誤認を招く恐れがある外税表示を行っている4事業者に、総額表示を行うよう協力要請を行うことを発表した。山本和徳石油流通課長(写真)は、「消費者の誤認を招くような外税表示が広がっていくことは問題」とし、新たに外税表示を行うSSが出てきた場合にも、同様の協力要請を行っていくとともに、価格表示の誤認による消費者の混乱を防ぐため、SSの価格表示の総額表示への一本化を求めていく。
 消費税の価格表示について、特例として17年3月末まで、誤認されないための措置を講じれば外税表示も認められる。ただ、SS価格表示は、走行中の車内からでも明瞭に認識可能なものでなければならないほか、単に「外税○円」「税抜価格○円」「本体価格○円」などと表示し、消費税のみを控除した金額で「税抜価格」とすることは、石油石炭税や揮発油税などの税が課税されている事実と整合しない可能性もあると指摘。
 こうした考えを踏まえ、石油流通課では13年12月に、事業者及び全石連・石油連盟など関係団体に対し、総額表示への協力要請を行った。全石連では2月に消費税の転嫁・表示カルテルの実施を公正取引委員会に届出した。
 しかし、4月以降の消費税の引き上げで、SSにおける価格表示が外税か総額かが明瞭でなかったために、価格を誤認した消費者が出てきた。このため、外税表示を行っている4事業者に対し、こうした消費者の誤認事例を踏まえ、改めて総額表示に変える要請することにした。





消防庁・HPに震災対応策まとめたガイドライン
(4月7日付)

総務省消防庁は、東日本大震災を踏まえ、SSを含む給油取扱所や移動タンク貯蔵所(タンクローリーなど)などの危険物施設ごとに震災への具体的な対応策をまとめたガイドライン(既報、写真)を消防庁ホームページ(http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/kikenbutsu/guideline.html)に公開した。
 SSなど危険物施設は震災時に、二次被害の発生防止に加え、早期の燃料などの供給再開や避難支援などの役割が期待されていることから、ガイドラインを通じ、地震・津波に対する備えを呼びかけている。危険物施設ごとにダウンロードし、事業者間・社内での共有を呼びかけている。
 具体的には、①日常点検時のチェックポイント②発災後から危険物施設の使用再開に向けた準備③災害対応に関する事項④復旧に向けた事業所相互の協力体制など、平時・有事の取り組み事例やチェックリストなど、防災対策にすぐに役立つ情報・資料が豊富に掲載されている。各SSなどでの積極的な活用を呼びかけている。





2013年12月セルフ数は9126ヵ所
(4月4日付)

石油情報センターがまとめた2013年12月末の全国セルフSS数は、3月末比で264ヵ所純増の9126ヵ所となった。需要減や競争激化を背景とした経営環境の悪化によるSS数の減少とセルフの漸増で、セルフ率は25・1%に達し、SS全体の4分の1を超えた。
 増加率は近年鈍化しているものの、フルの2~3倍の販売量を持つセルフの市場影響力は着実に高まっている。
 4~12月の新規出店は328ヵ所、撤退は64ヵ所となった。10~12月の新規出店は153ヵ所と過去4年間で最も多くなった。98年4月のセルフ解禁から15年間の総参入数は1万86ヵ所と大台を超えた。ただ、このうち1割近い960ヵ所が撤退に追い込まれている。
 都道府県別では、3月末比で純増は千葉が22ヵ所、福岡が20ヵ所などの増加が目立っている。




総務省・2月ガソリン購入量は過去最少
(4月4日付)

総務省の2月家計調査による2人以上世帯のガソリン平均支出額は前年比110円減、前月比455円減の5585円、平均購入量は前年比1・48リットル減、前月比2・74リットル減の36・88リットルとなった。平均購入単価は前年比3・01円高、前月比0・98円安の151・46円で、3ヵ月ぶりの値下がり。2000年以降の同統計上、単月購入量としては東日本大震災と原発事故直後の2011年4月(38・19リットル)を大きく下回って過去最少。
 うち勤労者世帯分の平均支出は7189円(前年比64円減、前月比754円減)、購入数量は47・51リットル(1・30リットル減、4・64リットル減)、単価は151・30円(2・72円高、1・02円安)で、サラリーマン世帯での支出金額が前年比で大幅に減少したことがわかる。
 主要都市別では、支出大が①山口1万2889円②福井9215円③長野9212円④山形9051円⑤宇都宮8921円、支出小が①大阪1447円②東京区部1811円③横浜2242円④川崎2418円⑤京都2573円。




ポスト高度化法の方向性で製油所連携も対象に
(4月2日付)

資源・燃料分科会と石油・天然ガス小委員会の合同会合(写真)が3月28日に開かれ、3月末期限切れの「エネルギー供給構造高度化法」の告示改正に向けた基本的な方向性を固めた。重質油分解装置の装備率向上に係る定義を見直し、新たな定義による目標を定め、複数企業による連携などが評価される仕組みを新たに盛り込む。告示改正に向け、装備率の改善目標と対応方法などについて、有識者や石油業界関係者の意見を踏まえ、具体的な詰めの作業を行う。
 次期告示策定の基本的な方向性については、原油の有効利用に向けた白油得率向上を引き続き進める。現行告示との継続性、日本の石油産業の国際競争力の強化、個社の成長戦略、国内市場の健全な発展にも留意する。
 現行告示では、分母に常圧蒸留装置(トッパー)能力を、分子に重質油分解装置能力を置き、精製元売各社に分解装置の装備率向上を義務付けたが、需要減が進む中で新・増設を行うところは少なく、実質的に分母の削減で対応するところが大勢を占めた。
 こうした分母の削減による縮小均衡では成長戦略は描けないとの指摘を踏まえ、分母対応は、トッパーの公称能力削減による対応を認める方針。分子対応についても分解能力だけでなく、残油処理能力に着目し、装備率向上の定義を見直す。また、現行告示に定める改良工事や装置の稼働向上のほか、柔軟な石油・石化生産体制の強化に資する取り組みを認める。さらに成長戦略・国際競争力強化に向けて、コンビナート内外の複数の製油所などで資本や地域の壁を越えた事業連携も評価する制度設計とする。
 取り組み期間については、2014年3月末時点の設備能力を起算点に、17年3月末までの3年間とする方針。
 全石連の河本博隆副会長・専務理事は「需給は非常にアンバランスな状況にあり、我々の実感ではむしろ業転玉が多く出回っている。このままでは地域のSSがどんどんやめてしまい、国民生活に非常に大きな影響を与える。こうした状況を見かねて、国会議員の方々が石油流通問題議員連盟を立ち上げて、議員立法のたたき台まで出すという状況になっている」と危機感を訴えたうえで、「過剰供給体制の問題に引き続き対応していかないと、過疎地域などで買い物難民ならぬガソリン難民が出てくる可能性も否定できない」とこれ以上SSを減らさないために、引き続き需給ギャップの解消に取り組むべきと訴えた。