2014年10月


軽油需要・宅急便が下支えに
(10月31日付)

 国土交通省がまとめた2013年度の国内宅配便の取扱個数は、前年度に比べ3・1%増の36億3,700万個となった。インターネットなどを利用した通信販売の増加や4月からの消費増税を控えた駆け込み購入、景気回復による法人取引の増加を背景に、4年連続で前年を上回った。宅配便の大半を占めるトラック輸送も、3.1%増の35億9,500万個と、4年連続で前年を上回った。13年度軽油需要も2.1%増の3,408万klとなるなど、旺盛な宅配便取扱高の増加に呼応するように、軽油需要が堅調に推移していることが浮き彫りとなった。
 軽油需要の推移をみると、96年度の4,606万klをピークに減少傾向が続いていたが、東日本大震災で未曾有の被害を受けた被災地での復旧・復興需要の増加で、10年度は1.5%増の3,289万klと、6年ぶりに増加に転じた。11年度は0.1%減と前年から若干の減少となったものの、12年度は1.6%増、13年度は2.1%増となるなど、4年連続で増加トレンドを示している。
 宅配便のトラック輸送も4年連続で前年を上回るなど、旺盛な宅配便取扱高の増加が軽油の需要増を底上げしている状況が明らかになった。
 今年度4~8月の軽油需要が前年度に比べ1.4%減で推移しており、宅配便取扱高が今後どのように推移していくのかに大きな注目が集まってきそうだ。






議連幹部・宮沢大臣に官公需について要請
(10月29日付)

 自民党の石油流通問題議員連盟(野田毅会長)の田中和徳会長代理と渡辺博道事務局長、太田房江参議院議員は24日、宮沢洋一経済産業大臣に会い、石油製品の官公需調達について、自治体などとの間で災害時協定を締結している中小石油販売業者への配慮を要請した。田中会長代理らは「1日4軒が潰れている。このままでは災害協定を結んでも責任を果たせなくなる」「災害時の燃料の特殊性を勘案し、官公需調達は地域の石油販売業者が受注できるようにすべきだ」と訴えた。宮沢大臣は「その通りだ。要望に沿って対応する」と明言した。
 経済産業省は地方創生・地域経済の活性化に向けて官公需法の改正などを予定しており、石油流通議連では、この審議に合わせて、地方公共団体などが燃料調達について災害協定を結んでいる場合、その石油組合や加入している中小石油販売業者に対し、平時から優先的に調達するよう求めたもの。
 渡辺事務局長は「国や地方の物品調達において一般競争入札になっており、自治体と災害協定を結んでいるSSが入札できなくなっている。法改正を契機に地域のSSが受注できるよう関係機関への指導をお願いしたい」と発言。田中会長代理も「SSはライフラインそのもの。災害時に活躍できるよう支える必要がある」と強調した。
 石油流通議連の副会長でもある宮沢大臣は「SSが東日本大震災で石油製品の供給に尽力したことは十分わかっている。組合による随意契約という制度もあり、自民党にも強く働きかけていただき、おっしゃる通りにしていかなければならないと思っている」と回答した。



右から渡辺事務局長、宮沢大臣、田中会長代理、太田参議院議員




経営部会・昭和シェルを訪問しSS経営の下支えを要望
(10月15日付)

 全石連経営部会の浜田忠博部会長、出光泰典副部会長は9日、元売歴訪の一環で、昭和シェル石油の亀岡剛執行役員石油事業COOを訪問し、SS経営を下支えする政策の推進を要望した。浜田部会長は円安効果によってガソリン高などが続く中、SS業界はガソリンの減販に加え、ガソリン口銭が低迷することで、資金繰りの悪化も進んでいるなどと厳しい実態を改めて説明。一方、第2次エネルギー供給構造高度化法の影響などについても意見交換した。
 これに対して、亀岡COOはSS業界の厳しい市場環境に共通認識を示したうえで、「ガソリン高がマスコミ報道で話題になるが、海外などと比べ決して割高ではなく、我々も低減努力をしていることをしっかりと伝えていく必要がある。災害時における国内の安定供給体制を確保するためにもSSネットワークの健全化が必要。一方、第2次エネルギー高度化法についてはコンビナート内などでの連携が大きなテーマになっている。個別の企業が判断すべきことだが、内需減の中、方向性は同じと考える。また、製油所としては今後のアジア諸国で新規製油所が多く立ち上がることも踏まえ、競争力を確保していくことも重要」などと応じた。



亀岡COO(左)にSS経営の下支えを要望する浜田部会長(中央)と出光副部会長




長野・地元議員と国会で意見交換
(10月15日付)

 長野石商(渡邉一正理事長)と長野油政連(原強志会長)の役員・組合員ら80人は9日、東京・永田町の議員会館で自民党石油流通問題議員連盟に所属する長野県選出国会議員と懇談会を開催した。油政連や石油組合による政治支援の要請運動に、組合員が直接、参加することで組織活動の重要性を理解してもらうとともに、地元での政治運動にも反映させることが目的。懇談会では長野SS業界の窮状を訴え、来年度予算要望や税制改正を求めた。
 懇談会には小坂憲次議員(参)をはじめ後藤茂之議員(衆)、宮下一郎議員(衆)、務台俊介議員(衆)、吉田博美議員(参)、若林健太議員(参)が出席。同石商からは副理事長・支部長のほか全県下に呼びかけて集まった組合員合わせて80人が参加した。また、河本博隆全石連副会長・専務理事が同席し、石油販売業界の喫緊の課題について説明した。
 冒頭、渡邉理事長は「県内のガソリン流通市場は一層深刻な状況になっている。SS数は1,000店を割り、地域への安定供給も懸念される」と窮状を訴えた。組合役員からは「石油製品については輸送の80%を2本の鉄道に頼っており、災害でこのルートが途絶すれば県内での製品供給が途絶えるなど脆弱な立地条件だ。我が県は災害過疎地であることを理解していただきたい」などの意見が出た。
 さらに「組合では災害に備えてガソリン満タン運動を推進しており、今後、行政からの協力も得られるよう政治支援をお願いしたい」「石油製品の高値が続く中で灯油を十分に購入できない状況に陥りかねない。今後は県などに補助制度の導入を求めていきたい」と語った。
 小坂議員は「これほど多くの組合員の方々が来られたのは今日のSS業界の厳しさを反映している。議連は石油全体を考えながら全石連を支援しており、業転問題の解決に向け議員立法などの提案もしている。現在、話し合いでの課題解決に向けて全石連と元売間で協議を行っているが、議連では結果が出るよう側面支援していく」「災害の多い日本では防災拠点としてSSを位置付けるべき。SSが無くなることは国土強靭化に逆行するものだ」と話した。
 全石連の河本副会長は「石油製品の安定供給を確保するためLED照明などSS設備の更新や地下タンク漏洩防止対策などの支援が必要」と強調。また、税制問題では「ガソリン税・軽油引取税の特例税率の段階的引下げ。地球温暖化対策税の使途の森林吸収源対策への拡大反対」などと訴え、公正・透明な石油流通市場の確立を求めた。


地元議員と意見交換するため長野県内各地から組合員が参加した




セルフSS・9,333ヵ所に
(10月6日付)

 石油情報センターが先ごろまとめた6月末の全国セルフSS数は、3月末比58ヵ所純増の9,333ヵ所となった。登録SS数に占めるセルフの割合は3月末比0.2ポイント増の26.9%となり、市場での影響力を着実に高めている。
 4~6月の新規出店数は73ヵ所、また撤退数は15ヵ所となった。1998年4月の有人セルフ解禁以降の総出店数は1万336ヵ所に対し、1割近い1,003ヵ所が撤退に追い込まれるなど、最近の激しい競争環境を浮き彫りにする結果となった。
 都道府県別では、千葉、東京、愛知が各5ヵ所純増の437ヵ所、331ヵ所、585ヵ所となったほか、茨城、大阪、福岡が各4ヵ所純増の243ヵ所、385ヵ所、377ヵ所となるなど、販売競争が激しい需要地での出店が目立っている。増減なしは16県、純減は岩手、静岡、徳島の3県。
 セルフ数最大は愛知の585ヵ所、次いで北海道(487ヵ所)、埼玉(472ヵ所)、千葉(437ヵ所)、神奈川(416ヵ所)の順。








ガソリン・8月大失速500万kl割れ
(10月1日付)

 資源エネルギー庁が9月30日発表した8月石油統計速報によると、内需はガソリンの大幅減販や灯・軽油など軒並み前年割れとなった影響で、前年同期比9.3%減の1,432万klと5ヵ月連続で前年を下回った。
 ガソリンも5ヵ月連続の前年を下回り6.3%減の498万kl。原油高・小売高値で需要が低調だった08年(469万kl)以来6年ぶりの低水準となった。
 灯油は14.3%減の45万klに減少。軽油も3.5%減の270万klと2ヵ月連続で前年を下回った。


 




軽油引取税収入額・景気回復などで前年比2%増
(10月1日付)

 機関紙「ぜんせき」が47都道府県へのヒアリングでまとめた2013年度軽油引取税収入額は前年度に比べ2%増の9,431億8千万円となった。東日本大震災の被災地などでの堅調な復興需要とともに、景気回復などによる荷動きの活発化に支えられ、前年を上回った。13年度の石油製品販売実績で軽油は2年連続で前年を上回るなど堅調に推移している。また軽油引取税が県税収入に占める割合は、県税収入の増加によって前年を0.1%下回る5.8%となったが、都道府県の自主財源としての重要性は揺らいでいない。
 13年度の軽油販売量は、被災地などでの堅調な復興需要のほか、活況を呈するネット通販など活発な物流需要を背景に2.1%増の3,408万klと2 年連続で前年を上回った。上期は1.2%増の1,655万klと堅調に推移したほか、下期も今年4月からの消費税増税前の3月の仮需発生によって、2.9%増の1,753万klに増加した。
 軽油引取税収入額を都道府県別にみると、前年を上回ったのは40都度府県に上った。和歌山が8.5%増の65億円を筆頭に、宮城が6.2%増の295億円、佐賀が5.5%増の98億円、京都が5%増の135億円、大分が4.3%増の94億円など、西日本地区での上昇が目立っている。一方、前年割れは福井(前年比3.2%減)、青森(2.5%減)、栃木・茨城(各1%減)、新潟・千葉・島根(各0.8%減)の7県となっており、東日本・関東地区での減少が目立っている。
 県税収入に占める軽油引取税の割合を見ると、全国計は前年度に比べ 0.1ポイント減の5.8%と、5年ぶりに前年度を下回った。このうち10%を超えるところは北海道、青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島、新潟、栃木、鳥取、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島の14道県で、前年から3県減少。景気の回復基調を背景に県税収入が増加傾向にあるものの、被災地の東北6県では県税収入に占める軽油引取税の割合が2桁を超えるなど、県財政への貢献度は揺らいでいない。
 このほか、軽油引取税収入額が堅調に推移している背景には、石油組合をはじめとした軽油の流通・販売に関わる団体と自治体、警察などで構成する47都道府県の不正軽油対策協議会を中心とする不正軽油撲滅対策への地道な取り組みが、軽油引取税の脱税防止や課税適正化に重要な役割を担っており、都道府県財政の安定化にも大きく寄与していると言えそうだ。