2015年4月


中東産原油1バレル60ドル突破し12月以来の水準
(4月22日付)

原油価格の強含みが続いている。欧米指標は週末に反落したが、週明け20日には米WTIが前日比1バレルあたり0・64ドル高、前週比4・47高の56.38ドルに上昇、欧ブレントも前日比横ばい、前週比5・52ドル高の63.45ドルで下げ止まった。中東産原油も前日比0・57ドル高、前週比4・19ドルの61・12ドルに上昇。いずれも2014年12月以来の水準まで戻している。
 原油高に伴い、ガソリン陸上現物も5営業日連続の値上がり。さらに今週の元売仕切り改定が連続値上げのため、さらに上振れする可能性が濃厚になってきている。





精販協議会・業転格差問題に苛立ち
(4月20日付)

資源エネルギー庁・公正取引委員会参加の下、石油流通問題などについて議論する「元売とSS業界との協議の場」が15日、資源エネルギー庁内で開催された(写真)。全石連からは、出席した元売5社の販売・企画担当役員らに対し、業転格差問題が一部PBなどの廉売を誘発、元売販売子会社SSやコミッションエージェントSSなどが追随し、過当競争が激化している現状などを批判し、公正競争市場の確立を強く訴えた。また新たな異業種の進出に対して、業転格差のさらなる拡大や乱売競争の火種にならないよう、需給ギャップの解消や卸価格体系の透明化を要請した。
 冒頭、全石連の河本博隆副会長・専務理事が流通実態の把握のため視察した熊本市場の現状を報告。依然、大量の業転玉が出回り、市場が混乱している実態を説明した。そのうえで、①業転格差問題の解消②元売販売子会社の率先垂範③ガソリン税など高額な石油諸税の精販一体となったPR活動④ガソリン需要減に歯止めをかける全石連・石油連盟一体となったドライブ需要推進⑤価格表示問題に対するフォローアップ⑥SS過疎地対策の推進―の6項目を要請。①と②について、各社の是正・改善方針などを質すとともに、③~⑥の連携強化を求めた。
 また、全石連側からは「現状では業転玉が安く、系列玉が高いために、正直者が馬鹿を見て、どんどん疲弊していく。系列玉と業転玉を同じにしてもらうか、1円程度の格差に縮めてもらえれば、公正・透明な競争ができる」「一物一価の時代を早く到来させてほしい。格差があるということが消費者に不安を与える」「異業種などに安い玉を提供して大量に販売させて、既存の販売業者は高い価格で仕切られ、業転格差を縮めてくださいと言い続けて淘汰されていくのか」と、改めて需給ギャップや業転格差解消を訴えた。一方で「現状は系列が相対的に高い価格で仕切られ、系列外の方が安い仕切りでたくさんの利益を得ている。系列販売をどのように考えているのかもう一度お聞きしたい」と質した。
 さらに「石油流通証明書によって、供給ルートをかなり把握しているという話だが、SS現場にはそういった雰囲気はない」と、元売各社が94%の流通を把握しているという実態とのかい離を指摘した。
 これに対して、元売各社からは「取引の規模によって微々たる違いはあるが、各特約店、商社、子会社、全く同じ仕組みで価格体系を決めている」「私どものブランドを掲げてやっていただいているお店が一番大切であって、そこを元にいまのビジネスがあることは、終始一貫変わっていない」「子会社にはカーライフ事業に特化して、それらの収入を増やして、系列特約店に成功事例になるような姿をたくさん作れと指導している」などと各社の販売方針が示された。
 一方、流通証明書の運用については「かなりのコストをかけてプログラムを開発し、これでなんとかうまく機能するのではないかと思っていた。これがあまり役に立っていないということであれば、資源エネルギー庁などにもお願いして、うまく機能する仕組みを作ってもらいたい」「現状では拘束力がない。厳格化しないと効き目がないのではないか」と指摘した。






ガソリン・年平均1・8%の減少見通し
(4月13日付)

資源エネルギー庁は9日、石油備蓄目標策定のベースとなる2015年度から19年度までの今後5年間の石油製品需要見通しをまとめた。ガソリンは年平均1・8%の減少率で、19年度には4831万キロリットルまで減少するとした。5年間で8・9%減少し、471万キロリットルもの需要が消失。93年度(4823万キロリットル)以来となる5千万キロリットル割れの水準にまで落ち込む。昨年3月に策定した試算(14~18年度見通し)の年率2%という減少トレンドはやや緩むものの、需要減がさらに顕在化する厳しい見通しを示した。一方、灯・軽油を含むSS関連3油種計では年率1・6%減で19年度には9561万キロリットルまで減少し、5年間の需要消失は7・6%減、781万キロリットルに上る。
 需要見通しは9日に開かれた石油市場動向調査ワーキンググループで示された。15年度政府経済見通しでは、消費増税の影響を引きずり成長率が1・5%となるものの、16年度は2・1%に回復。17年度は消費税10%への増税を織り込み0・8%に落ち込むとした。その後、18~19年度は2%台まで緩やかに上昇していく。石油製品の需要を巡る情勢は、人口減少や少子高齢化の進展、軽・小型車、HVなど低燃費車の普及による燃費改善効果を見込み、需要は引き続き弱含みで推移していくと見込んだ。
 今回の需要見通しも、エネルギーミックスの議論が途上で電源構成が固まっていないため、14年3月試算と同様に、電力用C重油の15~19年度見通しは14年度実績見込みを据え置いて試算した。
 油種別にみると、ガソリンは14年度見通しが消費増税の反動減や夏場の天候不順などにより、4・3%減の5302万キロリットルに減少するとした。15年度は前年度の大幅な需要減の反動から0・3%増の5319万キロリットルと微増。16年度以降は保有台数に基づく総走行距離がほぼ横ばいで推移するものの、軽・小型車、HVなどの普及拡大による燃費改善を主因として2・2~2・6%減で需要が縮小していく。
 灯油は14年度が5・8%減の1685万キロリットルと4年連続で2千万キロリットルの大台を割り込み、71年度(1624万キロリットル)以来の低水準になるとした。15年度以降も燃料転換の進展で年率4%の漸減を予測。特に17年度は消費増税の反動で6・4%減の大幅な減少を見込む。19年度には14年度比18・3%減の1377万キロリットルと、5年間で308万キロリットルの需要が消失する。
 軽油は、14年度が消費増税の反動減で1・6%減の3355万キロリットルに落ち込むものの、15年度は堅調な経済成長による貨物輸送需要の増加で、0・7%増の3378万キロリットルとなる。16年度以降は横ばい~0・6%減で推移。19年度には14年度比0・1%減の3353万キロリットルとほぼ横ばいで推移するとした。






全石連と元売各社で価格表示ガイドライン作成へ
(4月8日付)

全石連と元売各社は3日、価格表示ガイドラインに関する打合せのため初会合を開催した。同会は「元売とSS業界との協議の場」での合意を受けて設置されたもの。資源エネルギー庁石油流通課が主宰する中、全石連、元売各社の双方が現状の価格表示実態や今後の表示あり方について意見交換を行い、議論をスタートさせた。
 会合では全石連が2009年に作成した「ガソリンスタンドにおける価格表示の適正化ガイドライン(表示ガイドライン)」について、元売各社が改めて賛同する意思をみせたため、エネ庁から最終的な議論集約の後、表示ガイドラインを石油連盟との連名にバージョンアップさせるという考え方が示された。
 冒頭あいさつで全石連の河本博隆副会長・専務理事が「消費者に誤解を与えるような価格表示をなくすことが大事であり、そのための取り組みを精販で進めていきたい」との考え方を示した後、意見交換を行った。
 会合ではまず、09年に全石連が公正取引委員会との協議のもとで作成した表示ガイドラインの主旨などについて説明。一方、元売各社もガイドラインの内容については「系列独自で表示に関してガイドラインを作成してはいないが、同様の考え方のもとに取り組んでいる」などと回答した。そのため同ガイドラインを基本にして全石連、元売双方がそれぞれ意見交換を行い、値引き表示やプリカなどの適用条件がある場合の掲示方法などについても協議した。
 なお、会合に出席したメンバーは次の通り。資源エネルギー庁、全石連、石油連盟、JX日鉱日石エネルギー、出光興産、コスモ石油、東燃ゼネラルグループ、昭和シェル石油、太陽石油、キグナス石油。


不明瞭な表示の是正を図る精販の協議がスタートした




セルフSS・12月末で9481ヵ所
(4月3日付)

石油情報センターが3月31日発表した2014年12月末の全国セルフSS数は、3月末比206ヵ所純増の9481ヵ所となった。登録SS数に占めるセルフの割合は3月末比0・6ポイント増の27・3%となった。2014年3月末からのSS数の減少を考慮すると、セルフ率は3割に迫っているものとみられ、セルフ市場での影響力を着実に高めている。
 4~12月の新規出店数は278ヵ所、撤退数は72ヵ所。1998年4月の有人セルフ解禁以降の総出店数は1万541ヵ所、廃止数は1060ヵ所と1割が撤退に追い込まれている。
 都道府県別では、福岡が15ヵ所純増の388ヵ所、愛知が14ヵ所純増の594ヵ所、東京が13ヵ所純増の339ヵ所、千葉が11ヵ所純増の443ヵ所など、販売競争が激しい大都市圏での出店が目立っている。純増は43都道府県、増減なしは3県、純減は2ヵ所減の122ヵ所となった富山の1県。
 セルフ数最大は愛知の594ヵ所、次いで北海道(495ヵ所)、埼玉(481ヵ所)、千葉(443ヵ所)、神奈川(423ヵ所)の順。






出光、東燃ゼネ・公称能力を削減
(4月1日付)

出光興産は3月30日、エネルギー供給構造高度化法の2次告示に則り、4月1日から千葉製油所の常圧蒸留装置(トッパー)の処理能力を現状の日量22万バレルから2万バレル削減し、20万にすると発表した。同製油所は1トッパーのため、公称能力の削減という形で対応する。同社が2次告示の対応を完了するためには、さらにトッパー処理能力を3・5万バレルを削減することが必要となっているが、今後の国内燃料油需要の動向などを見極めながら、実施時期や対象製油所を検討していくとしている。
 一方、東燃ゼネラル石油も3月31日、川崎工場のトッパー公称能力を26・8万バレルから25・8万バレルへと1万バレル削減することを発表した。  2014年7月31日に告示された高度化法の新たな判断基準(2次告示)では、精製設備の最適化に向けて、原油の有効利用を目的とした残油処理装置の装備率向上を図るため、2017年3月末までに精製元売各社に残油処理装置の能力増強やトッパー能力の削減で対応することを義務付けている。
 2次告示対応によって、国内の精製能力は3月31日現在の日量395万バレルから最大で40万の能力が削減され、17年3月末で355万バレルまで縮小する見通しとなっている。
 14年3月末の1次告示対応では、処理能力の削減と製油所の定期修理が重なり、一時的に需給の適正化が進んだが、足元は販売不振などによってガソリンなどを中心に需要減が顕在化しており、需給ギャップの拡大が危惧される状況となっている。







自民党小委でSS網の維持強化を訴え
(4月1日付)

原子力政策の見直しに伴う我が国のエネルギーミックスについて検討している自民党の小委員会(額賀福志郎委員長)が31日、自民党本部で開催され、全石連の河本博隆副会長・専務理事が「エネルギー基本計画で石油は今後とも活用していく重要なエネルギー源と位置付けられ、災害時における最後の砦として、平時を含めた全国SS網の維持・強化が必要」と強調した。また、出席議員からのSS過疎化の懸念に対しては「系列玉と業転玉の価格差が大き過ぎることが最大要因」と述べ、その課題解消に向けた支援を求めた。
 一次エネルギー供給や最終エネルギー消費の中での最適なエネルギーミックスのあり方を検討しているもの。  石油連盟は「今後の電源ミックスの中で、導入が拡大している再生可能エネルギーや、自然災害などによる電源停止の際、バックアップ電源として石油火力が重要になる」と強調し、一次エネルギーにおける石油の重要性を訴えた。
 河本副会長は「我々石油販売業界は、その重要な石油を全国津々浦々まで届ける毛細血管の役割を果たしている」と述べ、災害時に備えたエネルギー需給体制の構築、平時におけるSS過疎問題への対応や離島支援などの重要性を訴えた。
 これに対し原田義昭衆議院議員(福岡5区)は離島のコスト支援について、「離島の振興は安全保障の面からも(国が)配慮していくべきである」と発言。太田房江参議院議員(全国比例)も「エネルギーミックスの策定にあたりサプライチェーンであるSSを維持し、消費者の手元にしっかり届くようにしなければならない」として、SS過疎化問題の重要性を訴えた。


最適なエネルギーミックスを検討している自民党の額賀小委員会で「SS網維持に向けては業転格差の解消などが必要である」と訴える河本全石連副会長