2015年5月


中古乗用車販売・4年ぶり減少で553万台
(5月22日付)

 日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会、日本自動車輸入車組合が集計した2014年度の中古乗用車登録(販売)台数を総合的にまとめたところ、登録車・軽4輪合計では前年比5・5%減(32・5万台減)の553・3万台となった。減少に転じたのは4年ぶり。ただ、14年度の新車・乗用車販売台数に比べれば登録車・軽4輪ともに減少率が抑えられた格好。新車販売ではアフターメンテナンスに対するカーディーラーの囲い込みがより強まる一方、低燃費車の導入に拍車がかかり石油製品の需要減傾向に影響を与えていることなどから、中古車販売や点検整備などに力を入れるSS事業者の販売・PR戦術にも一層の工夫が求められそうだ。
 中古車販売の内訳は「普通車」が5・2%減(8・7万台減)の160・8万台、「小型車」が9・5%減(16・7万台減)の159・7万台、登録車小計で7・4%減(25・4万台減)の320・5万台だった。うち、輸入車比率は15%となり、増加基調が続いた。「普通」は5年ぶり減、「小型」は2年連続減、小計でも2年連続の減少。また、小計は10年度比5・1%減、05年度比29%減、00年度比33%減で、1978年度(=319・5万台)の統計開始以来のワースト2。36年ぶりの低水準に落ち込んだ。
 一方、「軽4輪」は2・9%減(7・0万台減)の232・8万台で、4年ぶりの減少に転じた。ただ、前年度は過去最高の239・8万台を記録、3年連続で200万台超の高水準が続いており、10年度比24%増、05年度比19%増、00年度比では58%増(85・8万台増)と大きく伸ばしている。
 この結果、登録車と軽4輪合計では10年度比5・1%増、05年度14・2%減、00年度比では11・3%減となった。また、これに伴い、軽比率は42・1%に達し、00年度の23・6%から15年間でほぼ2倍も増勢した格好だ。さらに、軽4輪も含めた輸入車比率は8・7%と、ほぼ横ばい傾向が続いている。
 なお、14年度の新車・登録乗用車販売台数は10・7%減の269万台、軽4乗用車は3・3%減の176万台、計7・9%減の445万台。「新車販売の低迷が中古車の販売動向にも比例する」傾向が改めて浮き彫りになっている。





災害協定締結組合への官公需配慮を関経産政務官に要請
(5月22日付)

 全石連の関正夫会長と河本博隆副会長・専務理事は18日、経済産業省の関芳弘大臣政務官に会い、官公需に関して地方公共団体などとの間で災害時燃料供給協定を締結している石油組合や地元組合員への配慮を、国の基本方針の中に明記するよう改めて要請した。これに対し関大臣政務官は、「震災などの時に石油の重要性が再認識された。山田美樹先生からも指摘があり、経産省としても要望に沿ってきちんとやっていく」と話し、地方公共団体への周知徹底についても「総務大臣にも要請しなければならない」と述べた。
 経産省は官公需法の改正案を今国会に提出。すでに参議院での可決を経て、今後、衆議院で審議が行われることになっている。その法案審議に合わせて全石連は、官公需に関して政府が閣議決定する「中小企業者に関する国等の契約の方針」の中に、地方公共団体などと災害時の燃料供給協定を締結した石油組合や地元販売業者への配慮の方針を明記するよう求めている。
 3月末にこの官公需法改正に関連して行われた衆議院経済産業委員会の審議で、関政務官は「燃料の災害時協定を締結した事業者への配慮は重要な課題」と位置づけたうえで、「実際に各都道府県で国に準じた取り組みが実施されることが重要。経産省としてすべての都道府県、市町村に対して大臣名で文書で要請するほか、各都道府県で説明会を開き周知徹底していく」との方針を説明しており、今回、全石連としてその実現を改めて要請したもの。


官公需受注拡大を要請した(左から関会長、関政務官、河本副会長・専務理事)




石油議連・5項目の緊急決議を採択
(5月20日付)

 自民党石油流通問題議員連盟(野田毅会長)は18日、自民党本部で総会を開き、同議連の最重点項目として掲げた「業転玉と系列玉の価格差の解消」に向けた緊急決議を満場一致で承認した。緊急決議では①経産省は業転格差が拡大している全国の地域を対象とした緊急実態調査の実施②経産省・公取委は精販協議会において、業転格差など石油業界の課題への取り組みのさらなる充実・加速化を促す③分離・分割発注方式による発注など、災害時協定を締結した石油組合の受注機会の拡大に努めるよう、改正官公需法の基本方針に明記する④公取委は仕切価格決定方式の公正化・透明化や業転玉の取扱制限等に関してフォローアップ調査を実施し、徹底指導を行うこと⑤SS過疎地対策協議会の取り組みへの強力な支援、離島対策として補助額の適正な見直し―の5項目を決議した。
 関正夫会長は「野田先生をはじめ議連の先生方には(石油販売業界が)いろいろ大問題を抱えている中で、業界の細かい点にまで関心を持って対応していただいていることに感謝申し上げたい」と述べた。続いて河本博隆副会長・専務理事がSS数が粗利益の減少や販売量の減少、施設の老朽化などによって、1994年度のピーク時から半減に近いペースで減少していることを指摘するとともに、エネルギー供給の“最後の砦”として、過疎地や離島をはじめ、災害時の燃料供給拠点として、地場のSSが石油製品の安定供給確保に重要な役割を果たしていることを訴えた。
 また、出席した各県の組合理事長、油政連会長などからは、卸価格の変動時における元売販売子会社の率先垂範や、過当競争の温床となっている需給ギャップの解消の必要性を訴えた。このほか、燃料油の官公需調達に関して、経産省だけでなく、自治体を所管する総務省を含めたフォローアップを要請したほか、ガソリン市場でも行き過ぎた安売り競争を防止するため、酒と同様の主旨の議員立法の可能性について質問した。
 野田会長は緊急決議の実現に向けて「全力を挙げて努力していきたい」と述べた。また、官公需調達に関しては「いよいよ最後の大詰めであり、重ねて強く、その主旨を反映するよう、しっかりと努力を重ねる」と訴えた。
 一方、出席した議員からは、「酒は不当廉売申告が平成10年以来今日まで2年間を除いて断トツの1位である。当然公取委からの注意も1番である。SSでも公取委に対して、苦情や実態を十分に伝えていただきたい」と述べられた。


14年3月発足以来の活動実績などを報告した自民党石油流通問題議連総会




コスモ石油・持株会社体制へ移行
(5月15日付)

 コスモ石油は12日開催した取締役会で、「コスモエネルギーホールディングス」を親会社とする中核3事業会社体制への移行へ向けた組織再編を決めるとともに、持株会社化に伴う経営体制を内定した。株主総会等を経て正式決定する。
 持株会社となる「コスモエネルギーホールディングス」の設立は10月1日の予定だが、同社を中心とした新事業体制がスタートするのは来年1月1日を予定している。新体制移行後は、資源開発を担当する「コスモエネルギー開発」、供給を担当する「コスモ石油」、販売を担当する「コスモ石油マーケティング」の中核3社を中心とした事業体制となる。





2030年の1次エネルギー・石油は32%に
(5月13日付)

 経済産業省は総合資源エネルギー調査会長期エネルギー需給見通し小委員会で、2030年における1次エネルギー供給と電源構成案を示した。今後、与党内での協議や国民の意見を聞いたうえで6月までに決める見通しだ。
 現在、1次エネルギー供給量の43%を占める石油を32%に、24%の天然ガスは18%程度に引き下げる。一方で、供給がストップしている原子力を再稼働して10~11%に、現在8%弱にとどまっている水力、太陽光、地熱などの再生可能エネルギーを13~14%に引き上げることで、エネルギー自給率は24%程度の水準まで改善する見込み。
 30年度の電源構成は再生エネを22~24%に、震災以前の原発依存度の低減を前提に原発を20~22%。その一方でLNGが27%、石炭が26%とした。石油火力については業界が緊急時のバックアップ電源として一定程度の維持を求めてきたが、必要最低限の3%程度とする考えが示された。





系列SS数が2.5万ヵ所割れ寸前
(5月13日付)

 2014年度末(15年3月末)の元売系列SS数がまとまった。前年比673ヵ所減の2万5275ヵ所に縮小、減少率は2・6%で前年度末と同率だった。系列SS数の減少は1996年以来20年連続だが、その中でも減少数は最低、減少率は2番目の低さとなり、減少速度は鈍化している。ただ、SS減の内訳をみると、元売社有SSの減少にブレーキがかかる一方で、販売業者所有SSの減少には歯止めがかからない状況が続いている。また、セルフSS数は前年比207ヵ所増の7622ヵ所となった。セルフの増加数が200ヵ所を超えるのは2年連続で、SS数全体に占めるセルフ率も30%超に達した。
 系列SS数の減少は20年連続だが、減少数自体は13年度から3桁台で推移している。減少率も2・6%となり2年連続で3%割れになった。ただ、前年比で元売社有SSが70ヵ所減、1・1%減の6152ヵ所で、4年連続で減少スピードが落ちているのに対し、販売業者所有SSの減少は止まらない格好だ。前年比で603ヵ所減、3・1%減の1万9123ヵ所となった。4年連続で減少率が社有SSと比較して大きくなっている。
 10~11年度は社有SSの減少が目立ち、SSネットワークの再編成が進んだとみられたが、ここにきて社有SSを中心とした元売による拠点強化の傾向が強くなっている。競争環境の厳しい中京市場からは「独立系PBSSの撤退に続き、大手商社系PBSSの閉鎖が決まった。過当競争も落ち着きだしたかと思った矢先、閉鎖SSを元売販社が引継ぐことが判明しがく然としている」(地元SS)との話も聞かれる。さらに系列別では、前年比でSS数全体は太陽のみ2ヵ所増加し、社有SSは太陽の5ヵ所増に加え、出光も13ヵ所増と伸ばした。
 一方、セルフも増加が続く。15年3月末は5年ぶりに増加数、増加率とも前年実績を下回ったが、2年連続での200ヵ所増となり、SS数に占める比率が30%超に達した。セルフは価格指向が強く、セルフ率の上昇は競争を激化させる可能性が高い。系列別ではJXが98ヵ所増でトップ、次いで出光が79ヵ所増で2番手となった。社有セルフも前年比168ヵ所増の3900ヵ所に増加。セルフに占める社有比率は51%で前年に比べ1ポイント増加した。系列別ではJX、出光の増加数が多い結果となった。





GW商戦・ガソリン需要堅調も濃淡あり
(5月11日付)

 全国各地のゴールデンウィーク商戦は、全般的に好天に恵まれ、ドライブ需要が増え、「前年並み」や「前年を上回る」など需要は堅調に推移した。一部の観光地周辺で大幅に販売量を伸ばしたSSがある一方で、仕切り値上げに伴うコストアップが重なり、思うように販売量が伸びなかったところや、販売競争の激化でコスト転嫁が進まず、低マージンに沈むSSもみられた。
 北海道は全道的に好天に恵まれたのに加え、桜の見ごろが重なった地域が多かったため、行楽地は賑わった。高速道路の交通量も全体で前年比5%増となった。ガソリン販売量は昨年も悪くはなかったが、今年はさらに良かった。「天気が良いと車の走行距離も長くなる」と市内業者の声は明るかった。ただ、「もう少し市況が良かったならば。函館は底から脱し切れなかった」との悔やみも聞かれた。
 東北も好天に恵まれ、各地の行楽地やイベント会場は昨年よりも賑わったところが多かったようだ。一般道路も「ひっそりとした感じはなく、車の流れがあった」(山形県のSS)と、ドライブに出かける車が目立った。宮城県・松島をはじめとする行楽地だけでなく、車で沿岸部の被災地を訪れる人も見受けられた。ガソリン販売量は「前年並みか若干上回った」(秋田県)、「伸びたところもあった」(仙台市)、「昨年と同じぐらい」(福島県)や「昨年よりも価格が下がっているので6~7%伸びた」と全般的に需要は堅調に推移したようだ。
 中部はほぼ好天に恵まれ、観光地周辺のSSは好調だった。特に北陸新幹線の開通から間もない金沢や富山はマイカーで訪れる客も多く、IC周辺のSSは行列ができたところも。金沢市中心部のSSは「増税と原油高に悩まされた昨年のGWに比べれば、市況も全体的に安定したまま推移したので2割近くは売上げが伸びた」と話す。愛知、岐阜、三重では「通常とほとんど変わらない」とぼやく声が多かった。愛知は後半になって値下げ競争が再燃し、レギュラー129~135円の店頭表示に。岐阜の高山や三重の伊勢地方は「普段の週末より少し忙しい程度の販売量だったが、利益があった分だけ、良いGWだった」という。
 近畿でも、幹線道路沿いのSSを中心に需要増がみられた。滋賀県の名神高速沿線のセルフSSでは「通常の休日よりも50%アップ」と話す。一方、大阪市内中心部では地場SSが3~6日までのすべてを休業にする光景もみられた。連休後半は高速道路も各地で大渋滞が続き、3日と5日には名神や淡路自動車道では20kmを超える渋滞も発生したが、高速道路内のSSは「いつもの休日と変わらない販売量」と話す。
 中国地区では「前年並みの販売量にとどまった」とするSSが多かった。山陽自動車道のPA内にあるSSでは、上り、下りとも「前年並み」か「前年よりも少し良かった」程度。四国地区でも「高速を利用した観光客など県外車は増えていたが、コストアップのタイミングと重なり、販売量は増えなかった」(高知市内の大手SS)。一方、島根県内では広島県尾道市から松江市までの「やまなみ街道」が全線開通するといった好材料もあって、松江市内のSSでは「県外客の給油がかなりあったことから販売量は増えた」ところも。
 九州・沖縄地区は晴天の日が多かったことから里帰り客や行楽客が増え、ガソリン価格が下がった追い風もあって多くのSSが前年並みを確保、また販売量を伸ばしたところもあった。長崎県佐世保市や大分市の観光地に近いSSは「価格を連休前より5円値上げしたので客足が落ちるのではないかと心配していたが、販売量は前年よりやや増えた」。一方、福岡市のSSは「販売量は前年とほぼ同じだった。交通渋滞が発生するとマスコミで騒がれたこともあったためか、列車や航空機に乗り換えた家族が多かったようだ」と話した。


観光客らの車で混雑する東北道・国見SA(4日)


連休最終日も賑わうSS(6日、東名高速・名古屋IC近く)




14年度内需・ガソリン4・5%減少
(5月8日付)

 資源エネルギー庁が4月30日発表した石油製品需給概要(速報値)によると、2014年度の石油製品販売量は、ガソリンや灯・軽油などSS主力油種の減少が響き、前年度比5・5%減の1億8295万klとなった。1986年度(1億8392万kl)以来、28年ぶりの低水準に落ち込んだ。年度上期の消費増税や原油価格の高止まりによって、消費者・需要家の買い控えや節約指向を刺激するとともに、燃料転換への動きが大きく影響したものとみられる。
 燃料油の販売実績は、上期が7%減の8284万klに減少、下期も4・2%減の1億11万klに落ち込み、5年連続で2億klの大台を割り込むとともに、99年度(2億4597万kl)のピーク時から6300万klもの需要が消失したことになる。
 ガソリンは4・5%減の5298万klと、4年連続で前年を下回った。上期は消費増税の反動減で4月が8・8%減、7月は9・6%減と天候不順に加えて原油価格の高止まりによる小売価格の高値で買い控え、節約指向が高まるなど需要減が顕在化し、4~9月では5・5%減の2665万klに減少。下期も12月と2月は前年を上回ったものの、3月が消費増税前の仮需の反動で9・8%減となるなど、10~3月は3・5%減の2632万klに減少した。
 灯油は、7%減の1666万klと4年連続で前年を下回り、71年度(1624万kl)以来、43年ぶりの低水準となった。上期は14・2%減の364万klとなったほか、下期も3月に急激に寒さが緩んだことから、4・7%減の1302万klに減少した。
 軽油は、景気回復基調による物流需要の高まりで、1・5%減の3358万klと底堅い需要傾向を示した。上期は0・6%減の1644万kl、下期はやや需要が落ち込み、2・3%減の1714万klとなった。
 A重油は、需要減に歯止めがかからず8%減の1236万klに落ち込んだ。