2015年6月


コストコ・山形県上山市にSS初出店
(6月24日付)

米国系・会員制倉庫型総合量販店のコストコホールセールジャパンは21日、山形県上山市の「かみのやま倉庫店」に国内店舗では初めてとなるセルフSSをオープンした。オープン初日のレギュラーガソリン価格は133円、ハイオク144円、軽油116円、灯油69円を表示した。
 SSは約6880平方メートルの敷地にマルチ型計量機8台と灯油計量機2台を設置した。敷地内は一方通行で車の入口は2ヵ所。8レーンで各2台ずつの車が給油が可能で、給油後は専用出口から出る。ガソリン・軽油は同時に16台の車に給油ができる。SS敷地内にはガソリン価格の電光表示板はなく、SS近くの道路沿いとSSの2ヵ所の入口に「本日のガソリン価格」の立て看板を設置し、レギュラー、ハイオク、軽油、灯油の価格を表示している。コストコ会員のみ利用可能で、支払方法はコストコ会員証と指定のクレジットカード(アメリカン・エキスプレス、コストコオリコマスターカード)をいっしょに入れるか、コストコ会員だけに発行するプリカだけとなっており、現金の取り扱いは行っていない。営業時間は午前7時~午後8時で、年中無休。倉庫店舖は8月20日にオープン予定だ。
 同SSは23日午前現在、レギュラー132円、ハイオク143円、軽油115円、灯油68円となっている。21日のオープン時の価格はレギュラー133円表示でスタートしたが、山形市などの一部SSが133円表示で追随したことが影響してか、21日午後には1円値下げした。
 オープン時には車列ができたが、コストコ本体の上山倉庫店のオープンが8月20日となることもあってか、23日時点で給油待ちの車は見られない。



本体の店舗に先駆けてオープンしたコストコSS





21日午後には132円に値下げした




元売ヒアリング・非系列出荷割合が漸増
(6月24日付)

資源エネルギー庁は、今年1~3月期の緊急元売ヒアリング結果をまとめた。出荷量は、今年4月からの消費増税に伴う仮需の反動から、前年同期に比べ0.8%減の1240万klに減少した。系列向けが3.1%減、非系列向けも4.5%減の210万klと減少する一方で、輸出を除く出荷量に占める非系列出荷量の割合は前期比(10~12月期)0.2ポイント増の18.6%に増加。非系列出荷の割合が3期連続して増加するなど、出荷量に占める非系列向けの影響力が徐々に高まってきていることが浮き彫りとなった。
 非系列出荷量の割合を各社別にみると、全元売7社中3社で減少したものの、4社が増加。増加した4社は「非系列向けの安定的な取引を行っている商社への出荷が増えた」などと回答した。
 系列向け・非系列向け出荷量がともに減少する一方で、ガソリン輸出は1.4倍となる100万klとなり、四半期ごとのヒアリングを始めた2013年4~6月以降で最大となった。ガソリン在庫も、2014年6月以降、170万kl程度の低水準を維持している。
 2014年12月と2015年3月の系列特約店と非系列取引の仕切価格差は0.3円縮小しリットル3.2円となった。また、1~3月と10~12月の同一都道府県内における系列内最大実仕切価格差は横ばいの5.6円となった。このうち、系列内実仕切価格差が大きかった1社は、その主な要因として、運賃格差のほかに、特約店との価格折衝が難航したことに加え、原油価格の急落を背景に、月内の仕切価格変動が大きく、「出荷した週によって価格差が拡大すること」や、「販売数量が少ない特約店は受入頻度も少なく、価格差が大きく出てしまう」と回答した。
 2014年4月の本格的な導入開始から1年が経過した石油流通証明書については、最終届け先を把握している割合の平均が、2014年3月時点で91%、6月時点で93%、9月時点で92%、12月時点で93.7%、直近3月時点で94%と、全体として徐々に把握が進んでいることが明らかとなった。
 流通証明書の取り扱いについて各社からは、「商社などの積極的な対応が不可欠」と指摘。複数の卸会社を介在する取引や商社所有の油槽所などの取引実態の把握、商社が取り組むうえでの課題の把握の必要性などが指摘された。また、販売業者側においても「流通証明書の入手と保管を確実に行うといった認識の充実が必要である」とする社もあった。
 このほか、4月の精販協議会で全石連側が指摘した元売各社の支店長などの評価については、すべての社が「収益を拡大することを重視している」と回答したほか、各社ごとに「その他の指標なども交えて評価している」とし、増販のみを評価していると回答した社はなかった。






全石連・人材育成事業がスタート
(6月22日付)

全石連主催の「次世代石油製品販売業人材育成事業」が18日、茨城石協(宇田川仁一郎理事長)を皮切りにスタートした。SSの次世代化に必要な人材育成支援を目的に、今年度は56組合で約240回の研修会を予定している。
 今回のセミナーは経営者や幹部クラスを対象に行われ、次世代自動車の普及動向やSSのビジネスモデルへの影響などの説明を聞き、HV研修など従業員教育の重要性を学んだ。講師はPenコーポレーションの永田啓一社長が務めた。同社長は「2015年度に車検を迎えるHVは約150万台、軽自動車は約550万台。普及するにつれ、トラブルでSS店頭に来店する頻度も増えていると聞くが、これを見過ごすとせっかくのビジネスチャンスを失う。HVは従来のガソリン車と違い電子部品が多く、高電圧なので注意が必要。バッテリー交換でもトラブルを回避するために純正品を適正に使用することが望ましい。セミナーできちんと学び収益確保につなげてほしい」と意義を強調した。
 また、「HVの車検だと新車の初回分はディーラーが確保しているので、SSが狙うのは2回目以降になるだろう。他業種への進出を検討する方も多いが、だれも目をつけないところを商売にするべき。例えば軽トラックの洗車やコーティングは意外に評判が良く、大きな売上を記録した業者もいる。カーシェアや車販などクルマ関連ビジネスを広げる余地はある」などとアドバイスした。



茨城を皮切りに始まった全石連主催の次世代石油製品販売業人材育成事業




資源・燃料分科会で中間報告案を議論
(6月22日付)

資源エネルギー庁の総合資源エネルギー調査会資源・燃料分科会(写真)は18日、エネルギーセキュリティの強化に向けた運輸部門における燃料多様化の方向性や、災害時に備えたエネルギー需給体制の確保、石油などのエネルギー供給を担う産業の事業基盤の再構築に向けてこれまでの議論を集約した中間報告書案について検討した。
 この中で、委員として参画している全石連の河本博隆副会長・専務理事は、運輸部門の燃料多様化について「国は、EVや燃料電池車などの次世代自動車、LNGトラックの導入などを進めようとしている。イコール石油の需要が減っていくということにつながる」と指摘した。一方で「ガソリン車にはガソリン税、ディーゼル車には軽油引取税など石油には約6兆円もの税金が課せられている。ある政治家は、石油産業は『政策的構造不況業種』であると言われている」とし、「次世代車の普及台数は少ないとはいえ、現時点で水素やLNGなどには課税されていない。あまりにも税金の額が大きい、しかもガソリンでいえば毎年2%ずつ需要が減っている」と述べ、多重多額の税金が課せられている石油販売業界を取り巻く厳しい経営実態を強調。「燃料の多様化を進めるのであれば、公平性の観点から燃料課税のあり方について見直すことを考えてもらいたい。今後税収が減っていくことを考えると、避けて通れない問題である」と提言した。
 また、エネルギー供給の“最後の砦”と位置付けられているSSが、過疎地などでも経営を継続していくための一定量の需要を確保していくため、「官公需による地場SSの受注機会の拡大を政策的に進めていただきたい」と要請。「都道府県や市町村の各機関、国の出先機関である防衛省や海上保安庁などの燃料調達について、国として経産省として、随意契約や分離・分割発注などによって、地元石油組合の受注機会の拡大に努めていただくとともに、国や地方公共団体による取り組みが進むようフォローしていただきたい」と訴え、「このことについて報告書に明記していただきたい」とした。
 さらに、運輸部門の燃料利用多様化については、他の委員からも「石油市場はますます縮小しますといったメッセージにもみえてしまう。一方、1次エネルギー供給では依然石油が一番大きなシェアを占めているという重要性をしっかりと書いていただくことが必要」、「本日の資料では大型CNG・LNGトラックを普及させるべく、環境整備を推進する、あるいはLPガス自動車の普及を推進するということで、政策的支援の方向性がかなり具体的に示されている。政策的にガソリン・軽油の需要がこれまで以上に減少することも考えられる。これらによって石油サプライチェーンの脆弱化や石油の緊急時供給あるいは雇用への影響も考えられる」とし、様々な影響を考慮した推進の必要性を指摘する意見が相次いだ。
 このほか、石油業界に対し「『自分たちは災害時にこうした役割を担う』といったことをアピールすべき」といった意見もあった。








議連幹部・経産、総務両大臣に申し入れ
(6月22日付)

自民党・石油流通問題議員連盟の野田毅会長ら幹部役員は18日、宮沢洋一経済産業大臣、高市早苗総務大臣をそれぞれ訪問し、5月の同議連総会で決めた緊急決議の指摘内容の実現に向けて、両省の強力な取り組みを要請した。宮沢大臣は「私も仲間(同議連副会長)として問題にあたっている」と述べ、官公需問題や業転格差の縮小に向けた需給適正化に積極的に取り組む考えを表明した。高市総務大臣も災害時協定を締結している石油組合の官公需受注機会の拡大に関して「基本方針が決まり次第、地方公共団体への周知を約束する」と明言。SS過疎対策などへの消防関連の対策にも取り組む方針を明らかにした。
 両省への申し入れに出席したのは野田会長のほか、田中和徳会長代理、今村雅弘幹事長、渡辺博道事務局長で、全石連の河本博隆副会長・専務理事も同行した。
 需給適正化問題について宮沢大臣は「2017年3月末までの設備効率化・適正化という大きな流れはできているが、なかなか動きが悪いことも確かである。精販協議会などでしっかりとご指摘いただきたい」「いずれにしても根っこは精製能力が大き過ぎるということであり、法律の枠組みの中で、早くそういう(適正な)体制に持っていきたい」と述べた。SS過疎地対策などについては「当省としてしっかりと予算要求していく。議連からの応援をお願いしたい」と話した。
 官公需問題に関して宮沢大臣は「国会審議中の改正官公需法が成立した暁には、基本方針を制定する中で要望(議連緊急決議)の主旨をしっかり位置づける」と述べた。
 高市総務大臣への申し入れでは官公需問題について「経産省の中小企業庁がフォローアップしているが、法律が成立したら、地方公共団体も国に準ずるということになっているので総務省としてその内容を一斉周知する。それをお約束する」と述べた。



経産省では官公需問題や需給適正化などの要望書を手渡した(右から田中会長代理、野田会長、宮沢大臣、今村幹事長、渡辺事務局長、河本全石連副会長)





高市総務大臣(右から3人目)に地方公共団体の燃料調達について要望書を手渡す野田会長ら




SS関連事故件数・前年を上回る
(6月17日付)

消防庁は、2014年中(1~12月)に発生した危険物事故状況をまとめた。SSを含む給油取扱所での火災事故は前年に比べ4件増の26件となり、2年ぶりに前年を上回った。流出事故(油漏洩など)も9件増の65件に増加し、3年ぶりに前年を上回った。一般取扱所や製造所などと並んで、事故発生件数が多い施設に含まれるなど、事故の発生リスクを引き下げる、日常点検の励行や安全管理を担う人材の育成強化が重要になっている。
 火災事故の内訳をみると、一般取扱所が126件で最も多く、次いで製造所36件、給油取扱所が26件の順となった。最近5年間でもこの3施設が上位を占めている。給油取扱所は、SS数が年々減少しているものの、依然として事故発生の危険性が高い水準あることが浮き彫りとなった。1件あたりの損害額は23万円と比較的軽微で、死者・負傷者は0人と、深刻な被害には至らなかった。
 発生原因を見ると、「維持管理不十分(6件)」、「操作未実施(4件)」、「誤操作(2件)」など人的要因が13件と、全体の5割を占める。交通事故も6件となった。  一方、油漏洩などを含む流出事故では、一般取扱所(87件)で最も多く、次いでタンクローリーなどを含む移動タンク貯蔵所(75件)、屋外タンク貯蔵所(73件)、給油取扱所(65件)の順。事故件数は3年ぶりに前年を上回るなど増加傾向を示していることから、漏洩防止対策のさらなる強化に取り組む必要性が高まっている。給油取扱所1件あたりの損害額も75万円となった。
 移動タンク貯蔵所については、前年に比べ15件増の75件となり、過去5年間で最大の事故件数の多さとなった。1件あたりの損害額も83万円と火災事故を上回るなど、流出事故の損害の大きさを物語る結果となった。
 発生原因を見ると、給油取扱所では「監視不十分(14件)」「操作確認不十分(7件)」、「誤操作(3件)」など人的要因が25件に上るが、「腐食疲労等劣化」も23件と高水準で推移している。
 一方、移動タンク貯蔵所では、「交通事故」が22件のほか、「操作確認不十分」が18件、「誤操作」5件、「操作未実施」が4件など、人的要因が33件に上った。
 なお、給油取扱所数は2014年3月31日現在で6万2990ヵ所。このうちSS数は3万4706ヵ所、全給油取扱所のうち55%がSSとなっている。








全石連・通常総会を広島で開催
(6月15日付)

全石連(全国石油商業組合連合会・全国石油業共済協同組合連合会、関正夫会長)は11日、広島市で通常総会を開催し、メインスローガン「組織活動を通じて経営を改革しよう」のもと、再投資のできる持続可能な石油販売業の確立を図るため、経営健全化、市場環境整備、災害対応・過疎地対応、情報収集・収益確保の推進などに取り組む新年度事業をスタートさせた。
 あいさつで関会長は、社会の期待を背負う石油小売業の生き方をもう1度見つめ直そうと呼びかけるとともに、精販の交流と対話の重要性を訴え、元売各社トップも同調した。
 一方、当地で2回目の開催となったSSビジネス見本市には中国5県の組合員も加えた総勢1200人が来場して終日賑わい、新たなビジネスチャンスや経営ビジョンを模索する場面が各ブースで続いた。また、次期通常総会を近畿支部管内の神戸市で開催することも決定した。



石油サプライチェーンの最先端で安定供給使命を全うしていくことを誓い合った





関芳弘経済産業大臣政務官





湯﨑英彦広島県知事





次世代自動車、SS最新機器に高い関心が集まった




JA-SS数・3月末2%減の2721ヵ所
(6月8日付)

全農(JA)がこのほどまとめた2015年3月末現在の47都道府県別SS数によると、前年同期に比べ57ヵ所減の2721ヵ所に減少する一方、セルフSSは28ヵ所増の863ヵ所に増加した。SS数が漸減傾向にある中で、セルフ数は年々増えており、セルフ率は業界平均の27.3%に対して31.7%と高く、各地でセルフへの転換を急速に進めていることが明らかとなった。
 昨年の49ヵ所減、今年の57ヵ所減とSS減は2桁の減少にとどまったほか、セルフも昨年の33ヵ所増から28ヵ所増へと増加傾向が緩みつつあるものの、ガソリンの需要減を背景として各地で販売競争が激化している中で、JA-SSの存在感が高まっている。近年、SSの効率化を目的に老朽化したSSの廃止を進める一方で、大型セルフに集約化する動きを早めており、SSの競争力強化への積極的な取り組みが浮き彫りとなった。
 県別にみると、SSが減ったのは22道府県。8ヵ所減の279ヵ所となった北海道のほか、石川、佐賀、長崎が各5ヵ所減の51、63、69ヵ所だった。
 一方、SS数が減少傾向にある中でセルフは着実に拠点を増やしており、セルフ率は1・7ポイント増の31・7%まで上昇。県別では21道県で増加し、特に北海道が4ヵ所増の118ヵ所となった。セルフ率は全2ヵ所がセルフの大阪を除くと愛知が60%、埼玉が59.3%、宮城が56.9%、茨城が52.9%に達するなど、ガソリンの過当競争が著しい激戦地でセルフ化が進んでいる様子がうかがえる。








不当廉売「注意」件数は減少傾向
(6月5日付)

公正取引委員会が発表した2014年度の不当廉売注意件数によると、石油製品に対する「注意」は前年度に比べ126件減の326件だった。不当廉売申告が多かった酒類や家電製品などを合わせた小売業全体の注意件数が384件減の982件となるなど、こうした減少傾向を反映する結果となっている。ガソリンなどの過当競争が深刻化する中で、各地の販売業者の間に、一向に改善の兆しが見えない不当廉売申告に対する閉塞感が高まっているものとみられる。
 ガソリンなどの需要減が顕在化する中で、採算を度外視した乱売競争が各地で勃発。こうしたガソリンの廉売行為に対し、2010年1月に施行された改正独禁法への期待から、不当廉売の申告件数は急増し、09年度の石油製品の「注意」は956件と、前年度から一気に倍増した。しかし、販売業者の間からは「申告しても“注意”どまりでなんの効果もみられない」と指摘する声が多く、09年度以降は申告数の減少とともに「注意」案件も減少傾向をたどっている。
 ガソリンを巡る需要動向は、2014年4月の消費増税や原油価格の高止まりによる小売価格の高値によって、消費者の買い控えや節約指向が高まるなど、需要減に拍車がかかった。足元では、昨年夏場以降の原油価格の急落で、小売価格も値下がりしたが、需要回復には依然ほど遠いのが現状だ。一方、「一部のPBや異業種など量販店は業転格差を背景に量販姿勢を強めている。元売販売子会社を巻き込んで、各地で採算度外視の廉売競争が行われている。地場SSの廃業・撤退が止まらない」などと、不当廉売申告には表れない廉売競争の拡大に危機感を訴える声が高まっている。








資源・燃料分科会でSS過疎地支援など3項目要望
(6月1日付)

資源エネルギー庁の総合資源エネルギー調査会資源・燃料分科会(写真)は5月28日、最近の資源・燃料政策の動向について報告するとともに、エネルギーセキュリティの強化に向けた運輸部門における燃料多様化の方向性や、災害時に備えたエネルギー需給体制の確保、石油などのエネルギー供給を担う産業の事業基盤の再構築に向けた議論を再開した。委員として参画する全石連の河本博隆副会長・専務理事は、①SS過疎問題への国の積極的な支援②地域の生活基盤を支えるSSネットワークの維持③SS経営力強化に向けた検討-の3項目について要望した。
 この中で、河本副会長・専務理事は①SS過疎問題について、「各自治体からはSS過疎は大きな問題になっていないというような話も聞く。その最大の原因は、多くの地域で地場のSS業者が、災害時や冬場の灯油配達など自己犠牲のもとで努力しているからである」と指摘。「一例を申し上げると、過疎地で2ヵ所運営していた事業者が採算が取れないために1ヵ所閉めたが、逆に1ヵ所だけになってしまったために休めなくなってしまった。こうした運営を続けていくことは限界になりつつある。SS過疎地対策協議会のもと、国としてもSS過疎問題への積極的な支援をお願いしたい」と訴えた。
 また②SSネットワークの維持に向けては「地域別のガソリン購入量をみると、購入量が多い山口市と購入量が少ない大阪市では約6倍もの開きがある。自動車の1世帯あたりの普及台数も最大の福井県と最小の東京都では約4倍もの開きがある。国の地方創生という観点からも地域の生活基盤を支えるSSネットワークを維持するため、いま以上の支援をお願いしたい」と述べた。
 さらに③SSの経営力強化に向けて、「SSは半分以上が赤字という状況にある。SSネットワークを維持していくためには、SS事業者の経営力を強化していくことが必要だ。各地のSS事業者の中に成功事例もある。SSの経営力強化に役立つ方策を検討する会議・勉強会を資源エネルギー庁に立ち上げていただきたい」と、SSの“稼ぐ力”を検討する場の設置を提言した。
 一方、石油連盟の木村康会長は「運輸部門における燃料の多様化は、昨今、物流需要の減少、市況の低迷などから、地方部を中心に社会インフラ化しているSSの過疎地を発生させ、結果、石油の緊急時供給力の弱体化をもたらすということで、かえってエネルギーセキュリティを脅かすということにもなりかねない。加えて、他燃料の供給インフラを新たに整備することは、大きな国民負担となる」と訴えた。
 これに対してエネ庁は、「運輸部門における燃料供給の多様化を図ることと、石油サプライチェーンの強靭化を図ることはゼロサムではなく、両方追求していかなければならない課題である」との認識を示した。