2017年1月


公取委・中部2業者に不当廉売の疑いで注意処分入
(1月11日付)

 公正取引委員会は、愛知県常滑市でSSを営業するPBバロン・パーク(本社・同県半田市)に対し、ガソリン販売価格に不当廉売の疑いがあるとして注意処分を下した。愛知石商(宇佐美三郎理事長)が12月9日に申告した同社ユニーオイル常滑りんくう給油所の会員価格103.8円、現金フリー価格105.8円の調査に基づく判断。
 同SSは一昨年11月に隣接するコストコがSSを開店して以来、激しい安売競争を展開。これまでに公取委から警告1回、注意1回の処分を受けている。
 また、公正取引委員会は岐阜県羽島市でSSを営業するコストコ・ホールセールジャパン(本社・川崎市)に対しても、不当廉売の疑いがあるとして注意処分を下した。岐阜石商(澤田栄理事長)が12月14日に申告した同社岐阜羽島倉庫店SSのレギュラーガソリン価格112円に対して調査した公取委の判断。当時の県平均価格は130円程度だった。同SSは一昨年10月にオープン以来、近隣同業者を廃業に追い込むほどの廉売を続け、これまでに公取委から3回の注意処分を受けている。





エネ研予測・17年度ガソリン内需2.4%減
(1月13日付)

 日本エネルギー経済研究所が発表した石油製品の短期需要見通しによると、2016年度の総販売量は、ナフサや電力用C重油の減少に加え、ガソリン・軽油の輸送用燃料の漸減などを見込み、前年度に比べ2.2%減の1億7,660万klに落ち込むと予測された。47年ぶりに1億8千万klを下回る厳しい需要見通しを示した。17年度も原発の再稼働に伴う電力用C重油の減少に加え、ガソリンや灯油、軽油などの減少が響き、2.4%減の1億7,240万klと、燃料油需要のピークだった1996年度の7割を下回る水準に落ち込むとした。
 油種別にみると、ガソリンは16年度が少子高齢化の進展や若者のクルマ離れによる保有台数の減少、走行距離の減少に加え、低燃費車のさらなる普及などにより0.8%減の5,270万kl、17年度も2.4%減の5,140万klに減少。
 灯油は、16年度が前年度の暖冬の反動で1.6%増の1,620万klと6年ぶりに増加に転じる。17年度は冬の気温が前年並みと想定する一方で、電力や都市ガスなどへの燃料転換が進み4.1%減の1,550万klと、47年前の水準まで低下するとした。
 軽油は、16年度が貨物車の荷動きなどが鈍く0.8%減の3,330万kl。17年度は保有台数の増加がプラスに寄与するものの、貨物の輸送効率・燃費改善が継続し、1.1%減の3,300万klと予測した。
 A重油は、16年度が原油価格の低下による小売価格の値下がりで0.3%増の1,190万klと14年ぶりの増加を見込む。17年度は前年度の反動減や原油価格の再上昇を受け、都市ガスへの燃料転換などが進み、2.5%減の1,160万klに減少するとした。







全石連・石油協会が400人参集し新年賀詞交歓会
(1月16日付)

 全石連(森洋会長)と全国石油協会(持田勲会長)は13日、新年賀詞交歓会を開催し、全国各地の組合執行部をはじめ、国会議員、行政幹部、元売首脳陣など総勢約400人が参集し、元売再編に伴う大きな変化などが見込まれる2017年のスタートを切った。年頭あいさつで森会長は、小規模事業者の視点に立ち組織活動を推進する決意を改めて表明、SSネットワークの維持に全力を挙げると訴え、精販の共存共栄に向けて一層の支援を呼びかけた。
 来賓として経済産業省の高木陽介副大臣(衆・比例東京)が祝辞を述べたほか、自民党の石油流通問題議員連盟を代表して逢沢一郎会長代行(衆・岡山1区)が挨拶。続いて同議連幹事長でもある今村雅弘復興大臣(衆・比例九州)が祝辞を述べ、同議連の田中和徳会長代理(衆・神奈川10区)が乾杯の音頭を取った。そのほかの自民党流通議連および公明党の石油流通議員懇話会の本人出席議員は次の通り。
 <衆議院議員>伊東良孝(北海道7区)、江渡聡徳(青森2区)、遠藤利明(山形1区)、井上義久(比例東北)、宮下一郎(長野5区)、渡辺博道(千葉6区)、斉藤健(同7区)、桜田義孝(同8区)、山口泰明(埼玉10区)、山田美樹(東京1区)、山際大志郎(神奈川18区)、佐藤茂樹(大阪3区)、竹下亘(島根2区)
 <参議院議員>宮澤洋一(広島)、礒崎陽輔(大分)、浜田昌良(比例・全国)、藤末健三(同)
 また、石油連盟の木村康会長があいさつし、「全石連は森会長体制が発足した。従来にも増して手を取り合い協力していきたい。内需は今後とも減少傾向で推移することが不可避だが、厳しさを増す業界環境にあっても石油はなくてはならないエネルギー。安定供給の責務を担うために一層の経営基盤の強化が不可欠だ。精製・元売業界は企業再編に踏み込むなど、今年は石油業界の将来像を改めて考え、次のステップに踏み出す正念場となる」と強調。
 続けて『石油精製・流通研究会』の議論について「大切なのは、我々と販売業界の双方がビジネスパートナーとして共存共栄を図るべく、経済合理的な事業活動が行えるよう公正・透明な市場を構築するとともに、将来に向けて自律的な取り組みを進めていくことだ」との考えを示した。
 一方「災害対応力の強化に向けた活動が石油サプライチェーンの維持に寄与する」とも指摘。「安定需要・安定収益・安定供給を実現し、消費者に選ばれる強靭な石油産業に向けて皆様と手を携え、難局を乗り越えたい」と呼びかけた。

全石連 森会長

木村石連会長

高木経産副大臣

逢沢議連会長代行

今村復興大臣




年末年始・高速SS販売量・ガソリン5.6%増
(1月16日付)

 高速道路3社が集計した年末年始(12月28日~1月4日)のSS累計販売量は、前年同日対比でハイオクが3.0%増の3,172kl、レギュラーが6.1%増の1万4,680kl、ガソリン計で5.6%増の1万7,852kl、軽油が39.4%増の8,487kl、合計では14.5%増の2万6,339klと全社で好調だった。ハイオク比率は17.8%(前年は18.2%)。
 会社別のガソリン販売量としては、NEXCO東日本が6.1%増の5,330kl、中日本が4.8%増の5,543kl、西日本が5.7%増の6,979klとなった。ハイオク比率は、東日本18.3%(18.9%)、中日本19.2%(19.7%)、西日本16.2%(16.5%)といずれも低下した。







石連週報1月2週・ガソリン出荷大不振 過去10年で最低
(1月20日付)

 石連週報によるガソリン出荷量は、1月第2週(8~14日)が前週比2.6%増、前年比12.9%減の82.5万klと2週連続の大幅な前年割れで、過去10年間で最低となる落ち込みが続いた。過去5年平均比でも10.8%減。
 一方、ガソリン生産量は前週比4.2%増の104.6万klに上昇、8週連続で100万klを超過した。輸出は好転したが、在庫は前週比7.6%増の186.8万klに積み上がり、前年比2.3%増の余剰に転じている。出荷大不振を受け、需給環境は一変しつつある状況だ。
 灯油の出荷量は前週比61.3%増、前年比7.1%減の58.1万klと不振が続いた。在庫は3.1%減、13.7%減の215.8万klに取り崩され、6年ぶりの低水準。また、軽油の出荷量は前週比102.8%の大幅増も前年比14.2%減の53.2万klと低迷し、在庫は1.3%増、5.1%減の187.2万klだった。





ガソリン小売粗利10円割れに
(1月25日付)

 ガソリンの小売粗利が再び悪化している。資源エネルギー庁公表の小売価格・卸価格調査から推計とすると、12月の全国平均・粗利推計値は9.9円と落ち込み、7ヵ月ぶりに2桁割れとなった。特に国内需要の4割超を占める関東1都10県では東京、長野、静岡の1都2県を除く大勢のエリアが2桁割れ。1都10県平均の推計値は8.3円まで悪化し全国比で1.6円も低い水準となった。
 12月の粗利悪化の要因は原油コストの大幅高に伴ない、元売の仕切価格が急上昇したのに対して、小売価格への転嫁が著しく遅れているためとみられるが、特に関東地区での転嫁の動きが際立って鈍く、過当競争が著しいことが浮き彫りとなった。関東地区は全国最大の需要地であり、今回はとりわけ年末の繁忙期における粗利劣化だっただけに、販売業者にとって甚大な利益逸失だったと推定される。
 石油連盟発表の都道府県別ガソリン販売数量(2015年12月)をもとに、全国平均レベルの粗利水準が確保されていれば流出しなかった関東地区の1ヵ月分の逸失利益を推定すると、31.5億円(月間平均販売数量196.8万kl)にも達する。
 なお、この粗利推計幅の算定基準としているエネ庁小売価格調査はフルSSも対象に含まれるため、セルフの多い激戦地の実勢値はより低い粗利水準に陥っているとみられる。





東日本高速SS・16年ガソリン1%減販
(1月27日付)

 NEXCO東日本管内高速SSの2016年ガソリン年間販売量は、前年比1.0%減の17.5万klとなった。うちハイオクは3.7%減の2.9万kl、レギュラーは0.4%減の14.6万klで、ハイオク比率は0.4ポイント下がり16.5%だった。
 高速管内のガソリン販売量は、社会構造的な需要減やSS撤退などから低下傾向が続いており、14年比4.2%減、13年比14.9%減、12年比18.4%減と、ここ5年間で2割弱も減販。その一方、相対的なガソリン価格の値下がりなどから減少速度が緩んできているともみられる。
 また、昨年のガソリン販売量を月次ベースでみた場合、1月(15年比1.2%減)、2月(0.9%増)、3月(3.4%減)、4月(1.2%増)、5月(6.9%減)、6月(0.2%増)、7月(0.1%減)、8月(1.5%減)、9月(8.8%減)、10月(6.8%増)、11月(0.2%減)、12月(5.4%増)と、12ヵ月のうち5ヵ月で前年を上回るなど回復基調もうかがえた。






トヨタなど13社が連携・水素協議会を発足
(1月27日付)

 トヨタ自動車、ホンダ、独ダイムラーなど自動車メーカーとエネルギー企業など計13社で構成する『ハイドロゲン・カウンシル(水素協議会)』がスイス・ダボスで発足した。将来の主要エネルギーに水素利用を推進する世界初のグローバル団体で、各国の政財界や国際組織とも協働しながら水素社会の実現と地球温暖化防止を目指す。
 水素協議会には自動車メーカーから独BMWグループと韓国ヒュンダイも参加する。トヨタとエネルギー企業のエア・リキードが同協議会の共同議長会社を務める。今後、水素エネルギーへの移行に向けた共同ビジョンと長期的な目標を策定。水素技術とその便益を世界に示し、各国政府や産業界などと連携しながら、水素社会実現への効果的な実行計画を作り出すという。
 初会合に参加した13社のトップらは水素関連技術や燃料電池自動車(FCV)などの開発と商業化に向け、現時点で年間約14億ユーロ(約1,714億円)と推定される投資を、今後さらに加速させていくことを確認し合った。トヨタの内山田竹志会長は「水素は運輸分野だけでなく産業界全体、バリューチェーン全体で低炭素社会への移行を支えていくポテンシャルがある」と語り、同協議会が推進役となることを示した。
ホンダの倉石誠司副社長執行役員も「水素とFCVは社会のエネルギーシステムの中核をなす可能性を秘めている。製造業・エネルギーの世界的リーディングカンパニーが協力することで、(水素社会発展の)取り組みが加速されると信じている」と述べた。





精製流通研・公正競争環境整備へ5提言 不当廉売「抑止力強化」を
(1月30日付)

 資源エネルギー庁の石油精製・流通研究会は26日、第5回会合を開き(写真)、①公正な競争環境の形成に向けた石油流通業界の取り組みと提言②石油業界の国際競争力強化・総合エネルギー産業化に向けた取り組み―について議論した。①では全石連の河本博隆副会長が、災害時や離島・過疎地における石油製品の安定供給確保に向けたSSネットワークの重要性を強調し、SSをこれ以上減らさないため、不当廉売など不公正取引に対する抑止力の強化や『取引慣行ガイドライン』の策定など5つの提言を行った。②では石油連盟の元売代表委員から、石油・石油化学との連携強化や元売各社の総合エネルギー産業化への取り組みなどを報告した。
 会合には、全石連の森洋会長、浜田忠博、出光泰典、佐藤義信の3副会長、亀井喜久雄理事、加藤文彦専務理事ら役員も出席。河本副会長は、災害時の燃料供給拠点としてSSは“最後の砦”と強調するとともに、離島・過疎地における安定供給確保に向けたSSの重要性を指摘。一方でSSの経営実態については、精製マージンが上昇傾向にある中でSSマージンが低下するなど、経営悪化によるSSの廃業・撤退増加で安定供給に支障を来す危険性を訴えたほか、大阪・千里ニュータウン地区の実態を交えながら、中小販売業者の販売シェア低下の一方で、逆にシェアを拡大させている元売販売子会社の実態なども説明した。こうした中小SSの廃業・撤退増加の背景に、需給ギャップによる業転格差が不当廉売・差別対価などの不公正取引を誘発させている現状を報告。石油と並び不当廉売が多かった酒・家電では注意件数が大幅に減少しているのに対し、石油だけが2016年度上期(4~9月)で前年同期比123件増の464件に増加した現状を紹介。一部のPBSSや元売販売子会社SSなどによる注意の増加などを指摘した。
 続けて河本副会長は、こうした現状を踏まえ①公正取引委員会による不当廉売の注意を繰り返す業者への厳重注意の徹底と件数の公表や、「ガソリン不当廉売等ガイドライン」の見直しを公取委に要望していく考えを示した。また②消費者に誤認を与える不当表示の排除に向けたSS店頭表示の適正化を図るため、消費者庁と連携し精販一体で取り組む必要性を訴えた。
 ③販社問題についても、販売状況や内部補助など実態把握に向け、エネ庁による定期的なヒアリングの実施や、16年4月に公取委が取りまとめたガソリンフォローアップ調査で示された一般特約店との間における差別的な取り扱いなどの禁止を徹底する必要性を強調。さらに④不当廉売事案の温床となっている需給ギャップの解消や、⑤公正・透明な仕切価格体系の形成に向け、エネ庁と公取委が深く関与する形での『取引慣行ガイドライン』の策定を強く求めた。
 橘川座長は『取引慣行ガイドライン』について、「公取委は日本で一番重要な審判であり、正確な判断をしてほしいが、それは法律が決める。合法か違法かだけでは割り切れない問題の解決策を出すのが、いまエネ庁が準備しているガイドラインという位置付けになる」との認識を示した。
 一方、元売代表委員からは、前回会合の資料で示された「仕切通知価格の建値化によって、小売価格が高止まりするなどして、消費者利益を損なっている」との指摘に対して、「コストや直近の市況を踏まえた仕切りを前もって通知し、その後、実際の市況動向に応じて、系列維持の観点から修正するもので、小売価格が高止まりするなどして消費者利益を損なうとの指摘は当たらない」と強調。そのうえで「仕切価格の決定や修正プロセスは、各社が様々な機会を通じて特約店への説明や対話を実施している」「差別的な取り扱いをしないよう徹底している」とした。「仕切価格の建値化を改めるべき」との意見に対しても「各元売は、自ら、精製・販売双方が経済合理的な事業活動が行えるよう、仕切価格決定方式のあり方を再点検していくことが必要」との考えを示した。
 これに対し橘川座長は「第3次告示も仕切問題も、政府が決める前に民間側から『こういうシナリオがあります』と提案するという考えですか」と述べたのに対し、元売代表委員は「検討させていただき、次回以降お話させていただきたい」と回答した。






16年9月末・セルフ率3割を突破 163ヵ所増の9,793ヵ所
(1月30日付)

 石油情報センターが集計した2016年9月末の全国セルフSS数は、前年同期比163ヵ所増の9,793ヵ所となった。登録SS数に占めるセルフの割合は1.6ポイント増の30.3%に増加。市場競争の激化などによって全国的なSS減少に歯止めがかからない状況下で、セルフSSの影響力が一層顕在化している。
 16年度上半期(4~9月)の新規出店数は124ヵ所となる一方、撤退数も59ヵ所を数えた。ただ、新規出店数・撤退数とも前年同期(163ヵ所、63ヵ所)を下回った。1998年4月の有人セルフ解禁以降の総出店数は1万1,054ヵ所に対し、撤退数は1,261ヵ所と1割強が撤退に追い込まれるなど、セルフ間の激しい過当競争を物語る結果が現れている。
 都道府県別では、純増が37都府県に上り、うち栃木が14ヵ所純増の163ヵ所と最も増え、兵庫が11ヵ所純増の410ヵ所、宮城が10ヵ所純増の247ヵ所と続いた。増減なしは7道県。純減は2ヵ所減だった佐賀の102ヵ所、各1ヵ所減の121ヵ所、115ヵ所となった愛媛、長崎の3県だった。
 セルフ数最多は愛知(610ヵ所)で、北海道(497ヵ所)、埼玉(488ヵ所)、千葉(440ヵ所)、神奈川(428ヵ所)の順で続いた。
 セルフ率は神奈川の46.5%を筆頭に、埼玉の45.1%、石川の41.6%、愛知・香川の各40.1%と5県が4割超え。3割超え(4割超含む)は19都府県に拡大した。特に近畿6府県では、和歌山を除く5府県が3割を超えるなど、セルフ化率がさらに高まっている。